第１４０３回　裕福な人の考え方とは（１）

　先日、「裕福な人々の特徴的な考え方を２２個紹介する」という記事を読みました。それは50年間で2000万部を売り上げたと言われている大ベストセラー「思考は現実化する（Think and Grow Rich）:オリバー・ナポレオン・ヒル著」の内容を論拠としています。「オリバー・ナポレオン・ヒル（1833年～1970年）」は、アメリカ合衆国の自己啓発作家であり、成功哲学の第一人者です。バブル時代には、日本でも”成功哲学“という言葉がもてはやされて、各所で「自己啓発セミナー」が開かれて大盛況でした。この「思考は現実化する」は、今でも自己啓発本の原点として人気があります。

　ナポレオン・ヒルの自伝によると、1908年に新聞記者として世界の鉄鋼王「アンドリュー・カーネギー」にインタビューしたときに、「20年間、無償で500名以上の成功者の研究をして、成功哲学を体系化してくれないか」と頼まれたというのです。ナポレオン・ヒルは、それに「やらせてください」と即答して、約束通り、20年かけて成功哲学を体系化して、「思考は現実化する」を出版したのです。お金持ちになる＝お金と上手く関わっていくには、その人の心理や考え方が大きく影響しているようです。残念ながら私は裕福ではありませんが、そうかといって生活に困窮しているわけでもありません。この本を読んだことはありませんが、論拠がしっかりしたものなら、裕福な人たちの特徴的な考え方を教えてもらいたいと思い、この記事を読みました。22個の特徴的な考え方の中には、私たちが裕福になることにとどまらず、豊かで充実した人生を生きることに有益な考え方も含まれています。今から簡単に内容をまとめていきますので、皆さんのお役に立てればと思います。

１：「お金を持つことを”悪“とは考えない」

　人がお金を求めることに対して、“汚い”とか”恥かしい”と考える人が多くいます。そういった人たちはお金持ちに対して、“ずるい人”とか“”不誠実な人“とか”単に運の良い人“とネガティブに捉えます。裕福な人たちは、「お金を持つことで幸せになれるとは限らなくても、生活は快適で楽になる」と考えています。お金持ちになることは”悪“ではなく、”貧困“こそが悪であると考えています。

２：「裕福な人は利己主義を美徳と見なす」

“利己主義”と言えば、多くの人は”悪”と考えます。「利己主義＝自分を優先して幸せにしようとすることをネガティブに捉えることが、豊かになれない原因」なのです。自分を大切にできない人は他人も大切にできません。自分で何も持たない人間は、誰かに与えたり、助けてあげることもできないのです。

３：「裕福な人は行動を大切にする」

　多くの人は“幸運”に期待して大切にします。“宝くじが的中すればよい”と願い、“投資やギャンブルで大儲けできればよい”と願い、自分に幸運が訪れる日を心待ちにします。そうやって人生の時間だけが通り過ぎていきます。裕福になる人は幸運に期待するのではなく、自ら行動して幸せへ近づいて行きます。

４：「裕福な人は特定の知識を蓄えます」

多くの人は正規の教育を受けて、大学や大学院へ進み、それを追求することが“富へつながる”と考えます。しかし、世界的な富豪たちの多くは、正規の教育をほとんど受けていません。特定の知識を獲得して、それに磨きをかけて利用していくことで財を成していきます。皆が進む道にとらわれず、こだわらず、自由な発想で突き進みます。富を得ることに手段は関係ないのです。（2）へ続く。

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