ちょうど学校の夏休みと重なるように、7月半ばから8月一杯は霊能者にとっては厳しい時期になります。もう10年くらい前でしょうか。その年は私は霊的に敏感な状態が続いていて、年明けからしばしば霊障に悩まされていました。それでも何とか7月までは頑張りましたが、夏の到来とともに厳しい霊障ばかりを立て続けに受けるようになりました。とくに出張鑑定で外に出れば、普段の生活圏を離れます。そうなると危ない場所や悪い波動の土地を知りませんので、いきなり一歩を踏み入れて霊障を受けることが続いたのです。汗だくになりながら待ち合わせ場所へ向かう途中で、具合が悪くなって引き返すことが続きました。人によっては霊障によって約束を延期して会うことになった予定を二度、三度と再延長して大変ご迷惑をおかけしました。結果的には7月8月の2か月間で、まともに仕事ができたのは1週間ぐらいしかありませんでした。
何でこうなるのか。お盆で霊が騒ぐのか、終戦記念日で亡くなった兵隊たちが動き出すのか、私にもよく分からないのです。お盆は毎年夏季に行われる祖霊信仰と仏教が融合した行事ですが、そもそもは7月15日を中心にした期間に行われていました。それが明治時代になって太陽暦(新暦)が採用されると、7月15日は農繁期と重なるために、8月15日を“月遅れ盆”とする地域が増えたのです。ですから新暦の8月15日に先祖霊が帰ってくるという根拠はありません。
それは「終戦記念日」も同じです。そもそも“(第二次世界大戦の)終戦記念日”は世界的に8月15日と決まっているわけではありません。日本では1945年8月15日の正午に、天皇陛下がラジオを通じて、戦争に負けたことを伝えた”玉音放送”が流れました。そのため8月15日が終戦記念日とされてきました。しかし世界的には、日本の戦後処理の方針を示した「ポツダム宣言」に、東京湾に停泊中のアメリカ戦艦「ミズーリ号」の艦上で、政府代表の外務大臣「重光葵(まもる)」と軍代表の参謀総長「梅津美治郎」が署名した9月2日を第2次世界大戦の終結した日としている国の方が多いのです。一方で中国では、翌日の9月3日を「戦勝記念日」と定めていますし、ロシアでは2010年になって9月2日を「第2次世界大戦終結の日」と決めましたが、2020年になってソ連時代に記念日とされていた9月3日を戦勝記念日に戻しました。そう考えると、8月15日が終戦記念日として、この戦争で亡くなった数多くの魂が集まる霊的な意味での根拠はないのです。
それにもかかわらず、この時期になると私も霊的間口の広い多くの人たちも、霊障に苦しめられます。そのため理由はよくわからないのですが、過去の嫌な経験から自分でも慎重に行動するようになっています。あと半月間、私も間口の広い皆さんも大過なく無事に過ごせることを願っています。
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■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方