突然ですが。
私が今までの人生で一番辛かったのは中3の頃だったと思います。
家庭の事情で施設に入る事になり、1年ちょっとを施設で過ごしました。
自分の進路に悩み、将来に不安しかなかった頃。
通学以外での外出は禁止。
ほとんどの同級生が部活動を行う中でも、施設の生徒は部活禁止。
帰るしかない施設内でも、一部の上級生(高校生)からのイジメに近い抑圧に怯える中、唯一と言える楽しみだったのは音楽を聴く事でした。
特に毎週土曜の
コーセー歌謡ベストテン
は欠かさず録音していたのを思い出します。
(土曜日だけは13時に間に合うように急いで下校してました。)
録音したテープを日々楽しむ中、ある先輩が2本のテープをくれました。
『A LONG VACATION』
『EACH TIME』
今は亡き大瀧詠一さんの名盤2枚です。
すぐにハマり、暇な週末に、受験勉強の時に、テープが伸びるまで何回も何回も聞いてました。
(今でもロンバケとイーチタイムの全曲カラオケで歌えます)
大瀧詠一さんの音楽、特にロンバケの世界観は一言で表すと楽園。
BREEZEが心を駆け抜ける
と謳われたサウンドは不安でいっぱいだった施設内での暮らしの辛さや不安を癒やしてくれるものでした。
普通に高校に行って大学へ。
そして学校の先生になりたい。
そんな普通の夢も叶わないと思った私は中学卒業と同時に施設を出る事を決意。
そんな決意の裏には
生きることは長い休暇。
少し物事を緩く考えるようになった心の変化があったような気がします。
施設の卒業生のツテでとある会社の養成所に入りそのまま高卒の資格を取りつつ就職。
辛い時や苦しい時には自然とこのアルバムを聴いて、挫けそうだったけど頑張れた中3の頃を思い出して乗り越えてきました。
いつしか会社にも慣れ、少し余裕が出てきた頃からだんだん聴く事が少なくなり、ポツポツと出るアルバムや新曲を聴きつつもやはり前述の2枚は私にとっては特別な思い出のアルバムでした。
そんな特別だったロンバケの40周年記念バージョンが発売されるとの情報をキャッチ。
予約限定との事だったので、タワーレコードにてオマケ付きを予約。
発売は3月21日の予定でしたが、
先週の土曜日に届きました。
レコード2枚、CD4枚、BD2枚、カセットテープ、福袋の超豪華セットです。
レコードもあるとの事なので、
プレーヤーも購入。
早速開封。
懐かしいイラスト。
まずはレコードを聴きながら中身をチェック。
色々な音源でのCDとBD。
そして
カセットテープ。
ブックレットに福袋。
そして永井博さんの復刻イラストブック、缶バッジ。
家宝にして、他のCD等はゆっくり聴いていきたいと思います。
発売40周年を記念してサブスクでも、大瀧詠一さんの全曲が配信開始。
しばらく、通勤が楽しくなりそうです。
いつか
カナリア諸島にて
薄く切ったオレンジをアイスティーに浮かべて
海に向いたテラスでペンだけ滑らせたい。
そんな事を思ってた中3の頃の思い出にドップリ浸ったガチャ兄でした。