こちら側の世界に戻ってきて7年ほど。
エストレヤに2年、エリミネーター400に1年、そしてV maxに4年。
V maxが二度目の車検を迎えた事もあり、区切りとして、ここらでこれまで乗ってきたバイクについてまとめてみようと思います。
まずは
エストレヤ カスタム
クラシックな見た目に空冷のシングル。
キャブトンマフラーがシングルらしい鼓動感のある良い音を奏でます。
低回転からトルクがあり、運転しやすさは抜群。
高回転は全く伸びず、バイクらしいキビキビ感はありませんが、おやぢリターンライダーにはもってこいの優しいバイクです。
ただし、前後ドラムブレーキの為、制動力は若干弱め。
鞍型のセパレートシートはタンデム向きではありませんが、一人で乗るなら寧ろこっちの方が幅があり、乗り心地が良いかもしれません。
最高速は頑張って120km/hぐらいなので高速道路は一応走れるって程度の割り切りが必要で、基本、街乗り向き。
タイヤやバッテリーなどの消耗も少なく、交換になっても安いです。
で、気に入ってたのが
ホーン。
なんと、エアホーンなんです。
とってもいい音がします。
また、私が乗っていたエストレヤカスタムは2002年のリミテッドエディションだった為、前後のフェンダー、サイドカバーがメッキになっており、スポークタイプのホイールと合わせて非常に
磨き甲斐のあるバイク
と、なっております。
空冷らしいフィンのついたエンジンの造形やツートンのシートも美しく、パイピングやベルトに至るまで一切の手抜きがなく、250とは思えない贅沢な造りとなっており、ある意味これも妥協のないこだわりでバイクを作るカワサキの漢らしさなのかも知れません。
(カワサキ贔屓の筆者の主観です)
残念ながら生産終了となってしまいましたが、ヤマハのSRより手の出しやすい250のエントリーモデルとして、バイクに乗る、また所有する喜びを手軽に教えてくれるこの手のバイクはいつの時代でも需要があると思いますので、復活に期待したいです。
お次は
エリミネーター400
私のバイクの好みを確定させた一台。
中型最強を謳われたGPZ400Rの水冷直4DOHCエンジンを中低速向けにデチューンしてアメリカンクルーザー風のロー&ロングな車体にボルトオン。
ただし、ステップはネイキッド風。
フォワードステップではありません。
ハンドルもドラッグバーになっており、一見アメリカンに見えますが、全く違う特性を持っておりポジションも非常に楽です。
重心も低い為、取り回しも楽チン。
でも、エンジン特性はまんまスポーツ。
特にゼロスタートからの加速は中型では特筆もので、高回転までしっかり回るエンジンにクロスな6速ミッションは街乗りから高速に至るまでストレス無く引っ張ってくれます。
長いホイールベースが災いして、キビキビ曲がるわけではありませんが、街乗りで困るレベルでもありません。
小さいタンクや特殊なコンセプトからネガティブな面が目につきやすいかもしれませんが、割とよくできたオールラウンダーでもあります。
ただ、私が乗っていたのは95年モデルだったのであちこちにガタが。
フロントフォークやブレーキフルードなどの油漏れに悩まされ、部品の供給も心許なく、維持するのは中々大変です。
エンジンはずっと元気だったんですけどね。
で、意外と便利だったのが、ポジティブ・ニュートラル・ファインダ機構。
(そんな名前があったなんて最近知りました)
簡単に言えば、停止時に2速に入りません機構。
何がいいかと言うと、停止時ニュートラルに入れるのが簡単。ありがちな1速⇄2速の往復がありません。
今のカワサキ車にもついてるんでしょうか。
こちらは、とっくに生産終了となっておりますが、大型での復活を期待したいです。
(ZZR1400のエンジンを積んだエリミネーター1400なんて出たら飛び付きます)
最後は
V max1200
カナダ仕様、2001年式の2LT
発売から36年経つ今でも根強い人気を誇る元祖マッスルドラッガー。
因みに発売時私は高校生でした。
バイクに乗り始めた頃には高価でバケモノみたいなバイクとのイメージしかなく、中免だった私には全く縁のない物でした。
リターンから3年。
大型を取得したのを機にせっかくならと物色する中出会ったのが今のバイク。
お値段が決め手ではありましたが、かつてのヤマハのフラッグシップに乗るのも良いかもと言うのもありました。
初めての大型がV maxなんて無謀と言われたりもしましたが、実際に乗ってみると・・・
意外と普通です。
普通に乗れば。
普通じゃないのが、重さとパワー特性。
まずは重さ。
重いです。
ですが、走っていると車重は殆ど感じません。
ただ、停まってる時には足をしっかり付けたい重量感なので、リアサスを交換して15mmほど車高を下げてます。
身長170もあれば、両足ベッタリ付けると思います。
当然、手押しは大変。
僅かな段差や傾きでもかなりパワーが必要です。
特に駐輪時は注意が必要。
うっかり前傾に停めるとえらい事になります。
ですが、このクラスのバイクは大体250Kgから280Kgぐらいはあるので、こんなもんかと。
まあ、重いもんは重いって事です。
曲がる、停まるも街乗りでは充分なレベル。
山道でも登りはパワーと立ちの良さを活かしてそれなりに楽しめますが、下りはかなり怖いです。
倒すとすぐにステップ擦るので、無茶な走りはできませんし、する気も起きません。
ブレーキも普通に減速するには問題ありませんが、急制動時にフロントブレーキがロックすることが度々。(腕の問題もかなりあるかと)
それでも、重心がかなり後ろでフロントがちょい滑るだけでバランスを崩して転倒なんてことはありません。
こちらはブレーキのラジポン化でタッチが良くなり解消しました。(やっぱり腕の問題?)
で、エンジン。
発売当時世界最強を誇った1200cc水冷V型4気筒DOHCのパワーは今でも普通に乗るには過剰。
1200ccで高回転型って時点で異常です。
ポルシェとかで街中を走るのはこんな感じなんでしょうか。
ただ、きっちり整備されていれば排気量の恩恵で街中をゆるゆる低回転で走るのも楽です。
その気になればゼロスタートからの加速は今でも一級品。
特にVブーストがもたらす二次加速は他のバイクにはない物。
これを味わう為だけでもこのバイクに乗る価値があります。
中々使える機会はありませんがね。
リッターバイクはどれも公道を走るには過剰な性能を持っており、人間が操れないスピードまであっと言う間に連れて行ってしまいます。
出せるスピードは出してみたくなるのが人間の性かもしれませんが、大型バイクに乗るなら腕以上に自制心を鍛える必要があるかも知れません。
弱いと言われるバッテリーは私の場合失火対策としてラジエターのファンの回転頻度を上げている為か、純正でも2年持つかどうかです。
昨年5月に自前で安価品に替えてみましたが、以降あまり乗れなかった事もあり、1年持たずに弱ってきました。
負荷を下げる為にLED化などの対策が必要かも知れません。
で、維持費。
整備力が無い私は基本お店にお任せなので、正直お金が掛かります。
バッテリー交換は2万円ほど、タイヤも同じく3万円ぐらいかかります。
前回の車検ではラジエーターホースの破損もあり、12万。今回も同じぐらいかかりそうです。
中々出費がかさみます。
ただ、V maxに乗って一番感じるのは所有欲が満たされる事。
それまでは中免だった事もあり、色んなバイクに目移りしていましたが、今は全くその気になりません。
これからもしばらくはV maxに乗り続けることになりそうです。
財力と体力の続く限り。
こうして見てみると、エストレヤで久しぶりのバイクの楽しさを思い出し、エリミで好みのジャンルにたどり着き、V maxで乗りたいバイクにたどり着いた。
そんな感じでしょうか。
さして色々なバイクに乗る事なく良いバイクに出会えた私は幸せ者だと思います。
幸せなバイク人生を続ける為に、これからも無事故無違反を続ける為に、安全第一で楽しんで行きたいと思います。