お尻のすりきれの補修依頼はけっこう多いです。
この依頼者は、ズボンのすそ上げの残り生地を持参されました。
ズボンの裏を見たら、
すりきれた場所は白い「シック布」にかくれています。
シック布というのは、「ちょびっと漏れ」へのきくばりである。
昔の仕立て職人は、みなこれをぬいつけていました。
アンモニアによるズボンの変色や臭いを、すこしでもふせごうと
したんですね。
最近はこれを見ません。抗菌のパンツや、いい洗剤が普及したからです。
よけいなものをはぶいて、価格をさげるほうが、
消費者はよろこぶからでしょう。
では本題に入ります。
シック布をよけておきます。おじゃまなの。
ズボンの残り布をあて、ピンで固定します。
残り布がなければ、似た色の生地でじゅうぶんです。
表から 1mm感覚でミシンを走らせます。
よけておいたシック布を、もとに戻せば完成です。
これくらいの穴2個なら修理代は1,000円です。
臭っさいのは1,100円。 値段の差は、
ちょびっと漏れ雑菌対策費です。またの名を除菌、消臭費といいます。
やりかたは、
酢を倍に薄めた液をスプレー瓶に入れ、当て布をして
スチームアイロンをかける。アイロンの200度の高温が除菌、臭いなどを
取り、生地の風合いを戻してくれます。
雨つづきで洗濯できないとき、おためしください。
好きな男の臭いは苦になりません。でもよそのだんなの股の臭いは
くくくるっしいー!!!
【関連記事】
(ズボンの股ズレを修理する場合は こちら