イタリアのアクセサリーと日々の部屋 ~M's Hotel



今春、「平成中村座」の舞台を観に浅草へ行き、
それが勘三郎さんを観る最後の機会になるとは、まったく思いもしませんでした。

観劇の回数もまだ多くはないし、贔屓熱心なファンとまではとてもえないけれど
唯一の存在感は誰の目にも圧巻いつもとびっきり印象的でした


親子共演となった 蓮獅子』や十八番の『髪結新三』、"勘九郎"時代最後の舞台今昔桃太郎』、
それから短い演目ながら彼のユーモアやリズム感"たっぷり"の 『高杯』が大好きでした。

お弟子さんが口上の席に着くことは普通ないだけれど、最古参の小山三さん
感謝を込めてと お二人で並んでいた舞台も、忘れられません。



歌舞伎界きっての看板役者であり、また 歌舞伎を現代の娯楽に返り咲かせた一番の立役者であったと。
観客を笑顔にし、涙させ、役柄をみごと演じきる、役者中の役者だったと心から思います。



芸能人の訃報は、ニュースで驚いたり、「また昭和が終ったわー」など
ちらっと感想を持つのですが、
今回は本当にショックで、ちょっとオーバーですが、これからの人生に
彼の芝居はもうないんだ、いうことが 何だか受け止められ・・・。



  それは、57歳という勘三郎さんの早すぎる年齢
  その年齢がそう遠いことではなくなってきた自分が、
  
昔より死 というものをずっと身近に感じいるのだと、つくづく思うので