※以下、ネタバレありです。
髪を切ったリュファン。
表情も、物言いも、パン・ドングではなく、ウォン・リュファンです。
いつもとは雰囲気が違うドングに、ユランは戸惑いを隠せません
「緑のジャージ姿のこの男が本当にドングなのか?」
混乱してるのか、ユジュンは言葉を発する事も出来ませんでした
「元の場所に戻ります」
今日までずっと寝食の世話をしてくれたスニム。
スニムにとってドングは、出来の悪い可愛い息子も同然なのです
お互いに多くは語らないものの、リュファンはスニムの体を気遣い、スニムは「交通費くらいにはなるだろう」と通帳を渡します。
深々と頭を下げるリュファン。
敢えてリュファンを見ないスニム…。二人の別れがこんなにも突然やって来るとは…
うるうる度数高めのシーンです
“国家の反逆者”となってしまったリュファン達。
それが許されないのは承知の上で、秘密特殊部隊総教官のテウォンに尋ねます。
「私の母は生きていますか?」
目を潤ませながら問うリュファンを見るのが辛かった…過酷な訓練に耐え、エリートと呼ばれるまでに登り詰め、今日までずっと祖国と…愛する母の幸せを願って身を捧げてきたのに…。
「母はどうしているか」→「生きていますか?」に質問を変えました。
静かに尋ねるあたりに、工作員としての忠誠と、母親への想い…そして“北の人間”であるというどうにもならない現実…。リュファンの葛藤のようなものを感じます
郵便局員のフリをしながら、実は北韓スパイだったソ・サング。リュファンはサングから「お前の母親は5446部隊が結成された時、既に処刑された」と聞かされます。
愕然とするリュファン…
初めから母親の身の安全も、約束された生活も…何一つ保障なんてされていなかったんですよね
北の工作員の3人。
党の命令となれば「自決」を受け入れるのは当然の事。しかし…彼らはいつしか“生きたい”と願うようになります…。
例えそれが叶わなくとも、最後まで抵抗し、自分達でケリを付けたい…そんな思いだったのかな。
ソニムから渡された通帳が目に入ったリュファン
中を見てみると…
「こんなふうに生きたい」
これが映画の台詞では終わらないのだろうな…と思ってしまうと…なんだかなぁ…。oஇ
ちょっぴりどんよりしてしまったけど、シーンとしてはうるうる度数 LEVEL Aでした。
対北チーム長のソ・スヒョクは、リュファンへの説得を試みますが、リュファンは聞き入れませんでした。
ヘランはリュファンを守るために逝き…
リュファンはヘジンの盾となり…
最後はヘジンと重なるようにして屋上から転落します。
ヘジン:「班長、生まれ変わるならどんな人に?」
リュファン:「俺?平凡な国の平凡な家庭に生まれて暮らす人、そんな人」
ヘジン:「大きな夢ですね」
リュファン:「何だと?じゃあお前は?」
ヘジン:「僕はまぁ平凡に生まれた班長の隣の家に生まれます」
ヘラン:「ショボい奴ら。俺はお前らの向かいに住む。美女になってもて遊んで捨ててやる」
「平凡」こそが、リュファン、ヘラン、ヘジンにとっては「大きな夢」だったんですよね
自分達が極めて特殊な類いの人間である事は分かっていたのかな。
ヘランたら「ショボい奴ら」なーんて言って、結局自分も2人の向かいに住みたいんだね
ほのぼのしたやりとりが、返って切なかったシーンです
『あの日以来うちのバカなドングがウォン・リュファンという怖い人だったと何度も聞いた。
でも私には分からない。
雨の日も雪の日も夏も冬もいつも緑のジャージを着て、ここやここにもいつも同じ姿でいたから。あの間の抜けた笑顔や行動がウソだったなんて
ドング、生きてるなら便りでもよこしておくれ』
<感想>
ドングが本当におバカに見えちゃう瞬間もあったけど、おバカに見せているのは何のためなのか?と考えてしまうと…何とも言えない気分になりました
工作員と呼ばれる人は…今でも存在するのよね!?良からぬ計画が成功し、英雄として帰れる場合なんて本当にあるのかしら?万が一、良からぬ計画が成功したとして、詳細までは知らなくとも、実行した人間がその後も良い状態でいられる気が全くしない
監視役が居る設定にもビックリしたけど、体内に埋め込まれていた位置追跡機…
本当にこんな事までするの?これにはどよ~んでした(´∀`;)
それにしても…何故リュファン、ヘラン、ヘジンが“反逆者”になっちゃうわけ?
忠誠を守り、ただひたすらミッション遂行の指示を待っていたのに…。
祖国からは見放され…“反逆者”として“自決”…この展開はやりきれない思いでいっぱいでした
あのまま逃げ切って…3人、いやリュファン、やっぱり3人一緒に生きていて欲しかった。最後はああなるしかないのは分かっていたけど…それでも生きていて欲しかった。
おバカなドング…
またあの緑のジャージ姿で、ニヤニヤしながらひょっこり現れてくれないかな…。思わずそんな事を考えてしまいたくなるラストでした
Marron's Gallery No.2(2015年)
で載せたじぇり男さん
色白さんでやや※ジャックっぽくて
うっすらあるアレもイイ感じ
(※ジャック…マロン語録で言う、やや病弱っぽいことww)
実は本当にじぇり男さんも見てたん