日本に帰る事にしたのは、もともと大きな仕事が日本であったからです。

最後の最後までまさか私がリンパ腫なんて、と思っていましたので1週間前にドクターストップによりキャンセルせざるを得なかった時は本当に悔しかったです。

その先生もとても気の毒がってくださり、「僕が東京まで行って、かわりに舞台でみなさんに謝って踊ってもいい」と言ってくださいました。

そこまで言われると、諦めがつきました。



胸水がたまっており、かなりしんどい中で飛行機で無理やり日本にかえってきました。

日本に帰ってきた1日半後には、身内の紹介により大きな病院での診察を朝一番に受けさせてもらいました。

次の日には専門のがんセンターへ。

そして検査の結果、おそらく「リンパ腫」でしょうと。


私は「あー、やっぱり」と冷静でしたが、母はその場で貧血で倒れそうになりました。当然です。

ちょっと調子が悪いかもと帰ってきた娘が、がんかもしれないと言われたのですから。


普通は細胞を調べるために生検をしないといけないのですが、予約が早くて3週間後。

となると結果が出るのは1か月後です。

そこまで待てないとパニックになった母が「扁桃腺の腫れから何かわかりませんか?」と先生に尋ねました。

もしかしたら腫瘍からきているかもしれないと思ったのだそうです。


その結果、次の日に扁桃腺の周りを3か所ほど麻酔なしでハサミでチョキチョキガーンと切られて検査にまわしてもらいました。

さすが母!

結果は、やっぱり「悪性リンパ腫」。 

巨大腫瘍が14センチにもなっていました。非ホジキン 悪性リンパ腫 ステージⅡ です。

検査から6日後には入院、抗がん剤開始となったわけです。


③入院編に続く