毎回、“人生をリセットし再生させるシステム” によってさまざまな事象を紐解いていますが、この “システム” を求めて来られる人が必ずしも問題を抱えているわけではありません。
問題解決を目的にしている人のほかにも、自己実現や成功法を求めている人、子育てや教育論を学びに来る人、自分の存在意義を求めて宗教や精神世界などを勉強し、最後の一厘を求めた末にたどり着いた人など、まさに百人百様です。
この “システム” にいたる入口がこれほど多く存在することは、それが “人生のあらゆるものの根源” であることを物語っているといえるでしょう。
『不幸が嫌だから幸せも望まない、極性を嫌う人間』
自覚の無い何かが……
先日、ある女性(Fさん)が来られ、次のようにお話されました。
「私は何不自由なく暮らしているけれど、周りにはいろんな問題を抱えて困っている人がたくさんいます。相談を受けることが多いので、なんとか救ってあげたいのです」
“自分が見ている外側の世界は自分の内側(内的バランス)が投影された世界である” というのが “システム” の根幹です。その観点から見れば、自分には何も問題がないと思っていても、問題を抱える人を引きつけてしまうということ自体、実は “自覚がないだけで自分のなかに何かが隠れている” ということではないでしょうか。
最初は、困っている人たちのために何かできることを探していたFさんでしたが、自分が見ている世界の正体を知っていくことで、自分自身の人生が変化するのを体験することになります。
周りにいつも人が集まる
Fさんの家庭環境はとても恵まれたものでした。夫は社会的地位のある人で、妻である自分もパーティやゴルフに参加して楽しんでいました。3人の子供たちはすでに自立しており、自由に使えるお金も時間も十分にありました。
彼女は “影響力のある女性” であり、周りにはいつも人が集まってきました。彼女が勧めるレストランや通っている歯医者まで、とにかく紹介したところにみんなが好んで行きました。
2年ほど前に健康食品を使い始めたときも、趣味で開いていた手芸教室の生徒たちが彼女を真似て使い始め、そこからどんどん広まって仕事になってしまったほどです。
その健康食品の縁を通じて、病気で苦しんでいる人やお金に困っている人がいることを知った彼女は、全国各地どこへでも出向くようになりました。そして、健康や環境に関してのみならず、みんなが抱えている問題の原因について話すこともありました。
ジレンマと“システム” とのであい
しかし、彼女の活動にも限界がありました。「助けてあげたいけれど、今の医学ではどうにもならないことがある…」
そんなジレンマに直面していたとき、彼女は “システム” に出合いました。彼女がまず驚いたのは、現代医学では治癒する見込みのない症状が、“システム” の実践直後、レントゲン検査などで消えていることが確認されたことです。
従来の治療法で対処して徐々に治っていくのとは、まったく様子が異なっていました。ほかにも、深刻な鬱を患い、十数年にわたって何種類もの薬を飲み続けてきた人たちがその苦しみから解放され、積極的に社会活動を始めているケースもありました。
55年間生きてきて、東洋医学や予防医学、サプリメントについても勉強してきたFさんでしたが、そんな話は聞いたことがありませんでした。どうしてこんなことが起るのだろうか…Fさんはその答えを知りたい一心で “システム” を学び始めました。
私がつくりだした?
病から回復する方法だけを知りたいと思っていたFさんは、システムの根幹である “自分が見ている外側の世界は自分の内側(内的バランス)の投影である” という話に最初は戸惑いを感じたそうです。
なぜなら、それまでさまざまな人の相談に乗ってきましたが、それも “自分の内的なものがつくりだした現象” だとすれば、自分の中にたくさんの問題が溢れていることになるからです。
「そんな馬鹿な…」という従来の概念や常識が邪魔をして、それを受け入れることに強い葛藤があったといいます。しかし、得体の知れない不安をよそに、今まで見たこともない “自分の内側” を知りたいという想いがどんどん強くなっていきました。
「悩める人を引きつけてしまう私は、いったい何を隠しているのだろう?」「自分の奥にしまい込み、鍵までかけて自分でもわからないようにしてしまったものは何なのだろう?」
ついにFさんは「本当のことが知りたい」と決断し、思い切って “システム” に飛び込んだのです。
気づかずにいたもの
“自分の内側を知る” という体験が始まったFさん。自分が何を嫌い、何を隠していたのかを知り、その隠していたものが自分の生き方にどういう影響を与えていたのかということに気づいていきます。
「自分には何も問題がない」と思っていた彼女でしたが、このあと、想像もつかない “意外な事実” を見つけることになるのです。
(シリーズ第2回へつづく)
本日も心から愛と感謝を込めて