タダでは起き上がらない

良くアーティストさんが「昔の失恋から作った曲です」とか言っています。
失恋したその日に新曲ができたわたしって才能があるかも…
でも、2行だけしかできないけどねっ




スマイルくんの親友リッキー。
お話ししている間に、リッキーとわたしの地元の親友男子が
お仕事で密接な関係だった事が発覚
そして10年近く前に、リッキーとわたしは親友男子をとおして
10人くらいで飲んだ事があったような…

世間って狭いねぇ



お互いあいまいな思い出でだけど、
共通のお友達がいると言う事実は
親近感を沸かせてくれます









ご飯会で新曲まで披露して盛り上がりまくったわたしたちはクラブへ



「キャぁ～、超楽しいぃ～」といいながら
スマイルくんに抱きつきまくるリッキー







あれっ、これって、10年前にもなんか見た事のある光景…

そうだ、思い出したよ
リッキーはこうやって、10年前にも色々な男子に抱きつきまくってた

そしてわたし親友男子に聞いたんだ！！
「あのノリは完全におねぇだよね。彼は組合の方」


親友男子
「そうでしょ」






あぁ、ホモのリッキーね
なんか色々思い出してきたっ








クラブはそこそこ混んでいたので、
リッキーはわたしの手を握ってクラブの中へ


（やっぱおねぇといると落ちつくわぁ～）

妙な心の安堵感で元気を一気に取り戻します。







「いぇい、いぇ～い」
訳のわからないノリでじゃれまくるさくら＆リッキー

気づけばスマイルくんは行方不明







わたしたちは楽しく盛り上がっていたので
そのまま二人でソファでおしゃべり
クラブに似つかわしくない、リッキーのお仕事の悩みや
恋愛観を色々話してくれた
「俺は今まで草食系の男だったけど、ちゃんと好きって言える、
肉食男子の方が絶対にかっこいいって思って、
だから、女のコにちゃんと気持ち伝えたいんだ」







「えっ、女の子
あれっリッキーはホモって聞いた気がしたんだけど…」




「俺、昔から2丁目でかわいがられてるから、
盛り上がるとおねぇっぽくなるだけ。良く冗談で「ホモ」とか言われてるけど普通の男だよ。ノンケ。ノンケ」








「ノンケ」完全に組合用語
だけど、リッキーはまぎれも無くノーマル男子だった事が発覚した今日この頃。








完全におねぇだと思っってじゃれあっていたわたしって…
あぁ、だからスマイルくんいなくなっちゃったのかな…
気をつかってくれてくれたんだね…
アハハハハ…





「ねぇ、この後どうする俺の家きなよ」











えっえぇ～～～～～～～


ごめん。今日は色々な意味でびっくりが多すぎて
心の準備ができていない…

でも、なんか嬉しい





ananを読んだばかりのせいじゃないけど、
ただ、わたしのプライドとして、
スマイルくんも知ってる男に誘われるのって一体何人目よっ
そんなにあっさり誘える女って思われるのはシャクだぜ
とりあえず、わたし断って




「今度ね」
（色々、訳がわからないからこれが精一杯）




「本当は一緒にいたいって言いなよ」





ホモ疑惑のリッキーは随分、自信過剰な俺様男みたい。
でも、やんちゃな年下男子はわたし大好物

キャぁ～楽しいっ








「今度デートにでも誘ってお誘い待ってるわ」









わたし、転んでも、絶対に
タダでは起き上がらないからっ


さぁ、リッキーはデートのお誘いくれるかなぁ
ワクワク






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