そこそこに話題を集めた都知事選挙は、蓋を開けてみれば石原慎太郎の圧勝でしたが、それは既に前日、最終日の最終演説の場で読めていたことでした。

新宿駅西口で最後のお訴えをする石原慎太郎に対し、有力対抗馬と評された浅野史郎は奇しくも駅を挟んで反対側の東口で最後の打ち上げ演説を行っていました。支持を受ける自民・公明の党首の顔も見えない石原慎太郎の最後の訴えに対し、浅野史郎は勝手に支援している民主菅直人代表代行、福島瑞穂社民党党首も掛け付けての最後の遊説でしたが、そこに集まった観衆の数には大きな差がありました。

西口には溢れんばかりの人の波が出来、沿道は埋め尽くされ、小田急デパートの入り口にまで人が一杯なので、石原陣営のスタッフがデパートの入り口をふさがないよう、並んで通路を作っています。デパートの内側では、百貨店スタッフが整理に当たっています。

方や東口に集ったのは、その1/3から2/3の人々でしょうか。


優劣はこの段階で明確でした。


実は私は、石原慎太郎とも浅野史郎とも面識があり、ご家族と交流があります。遥か以前にも、親しい友人のご家族がそれぞれ出馬して対抗馬となったことがあり、非常に罰の悪さを味わった経験がありますが、今回はそれほどでもないまでも、本来ならば戦ってほしくない人が競った都知事選挙でした。


私の個人的見解からすれば、石原慎太郎も浅野史郎も、その見解に大きな違いはありません。共にクローズアップされる部分が違うだけでした。その意味では、落選した浅野史郎候補には大変お気の毒なものを感じます。選挙活動の仕方が失敗で、違う戦い方をしていたならば、もう少し票を取れたと思いますし、そして、浅野史郎氏は、地方自治にではなく、国政の場において福祉行政の一旦を担ってこそ能力の発揮できる人だと感じましたので、いずれ国政の場への進出を考えてはいかがなのかと思いました。

石原慎太郎に関しては、言ってはいけない発言など問題点もあると思いますが、総体的に彼に勝る指導者がいないことを、都民はよく知っていたようです。今期限りで知事は引退のようなことを言っていましたが、身体、頭脳共に健康である限り、まだまだ働いて頂きたいと思います。


私個人には、大変な17日間でした。

私の経験した選挙活動の様子は、改めて書き込みをします。