なに?! なに?!なに
あの終わり方はなに
笑えました。現代においては深刻なテーマの一面を描いていながらも、篠原涼子と大泉洋の掛け合いが面白くて、毎回笑いました
TV好き、ドラマ好きの私には、今クールは見ている番組が多く、その一つ、『ハケンの品格』が今日最終回でした。
見た方も多いと思うんですよね。
お友達の旦那様などは、「あ~んな女、いくらスキルが高くても社会性ゼロで、どこの会社でもやってけないよな」と鼻先でポイッでしたが、私はどれだけドラマが訴えたかったテーマを読み取れたかなぁ・・・ と思っています。
派遣は既に会社に欠かせない存在となり、どこの職場にも派遣職員がいる時代になりました。
十数年前、もう15年くらい前でしょうか、私の仕事量が増え、手が回らなくなったのを見た上司が、まだ当時は馴染みの少なかった派遣社員を、期間限定で入れてくれました。
私より10歳くらい年齢が上で、仕事経験も豊富で優秀な女性でしたが、時間とお給料に対する割り切りが明確で、お昼を一緒に食べようと思っても業務時間外だからと断られてしまい、そのクールさが私には馴染めず、派遣に対していいイメージがありませんでした。
それがあれよあれよと言う間に派遣が普及し、既に派遣を抜きに回らなくなっている会社が、たくさんあります。
本当に貴重な存在で、派遣には優秀な人が大勢います。
私の友人でも、現在派遣として働いている女性で、スキルの高さと、決して器用ではない面、そしてドラマを見て自分も大型免許を取りたいと言ってしまうところも、大前春子とダブる人がいます。
まだまだ派遣社員に対する認識と扱いが低い現代ではありますが、企業は正社員雇用を削減し、そのときそのときでその仕事内容に応じたスキルを持ったエキスパートを採用して仕事を進めていく方法が普及、定着しました。いまや派遣社員抜きに仕事を語れなくなり、派遣に対する認識と、意識昂揚を目的に作られたドラマだったと思います。
私を含めた多くの視聴者が、大前春子こと篠原涼子と、大泉洋の仲の良い口論を見て楽しく笑って終わったかもしれませんが、派遣には期間満了でその契約会社を去っていかなければいけない悲しさがあります。ある一定ラインで、正社員と派遣の間に一線が引かれています。
それをもっと注視してほしかったのが、このドラマでした。
笑ってばかりだったけれど、どこか考えなきゃいけないと思う感覚を残し、だけど毎回それを深く考えないまま終わったドラマでした。
私もやがて派遣を依頼しなければいけないときが来るでしょう。
大前春子のような心を氷でカバーしている女性の心でも溶かしてしまうような温かい・・・
森美雪ちゃんのような純粋な女の子が、「この会社で働きたい! この会社に一生いたい!」と心底望んでくれるような、そんな会社を作っていきたいと思いました。
派遣社員が増えた今、クールに働く派遣社員ばかりでは、社会は味気ないものになってしまいます。そうならない為に、正社員と派遣社員の垣根は、取り払わなければいけませんね。