最近よく見掛けるようになったナノ化粧品についての、気になる話題です。
ナノテクノロジーは21世紀の最も注目すべき最先端技術ですが、その中で最もナノテクノロジーが活用されているのが、化粧品です。
「ナノ」とはものの大きさの度合いを表す言い方の一つで、<10 億分の1>を意味します。
1ナノメートル=0.000 000 001メートル
ナノテクノロジーは、ウイルス(インフルエンザウイルスが約80 ナノメートル)や分子や原子のサイズで物質を加工できる、超微細技術といえます。
今まで使用していた化粧品成分の粒子をナノサイズにすると、成分としては同じでも、皮膚への吸収率が大変高まり、その効果が大幅にアップします。それだけでなく、従来は化粧品成分としては使用感が不適格だった成分が、ナノ粒子に加工されることで使用感が軽くなり、化粧品としての使用が可能になったものもあります。
しかしナノテクノロジーによる進化が逆に大きな危険をもたらす可能性が浮上し、欧米ではナノ化粧品への警鐘が鳴らされ、ナーバスになり始めています。
気になったのでどのような点が問題なのか、レポートを取り寄せて読んでみました。
もう一度確認しておきたいのは、ナノ技術によって加工された化粧品成分は大変細かな超微粒子となり、化粧品に含有されて皮膚に塗布されます。それは皮膚の細胞を越えて体内に吸収され、血管を巡って、脳や様々な臓器に達し、蓄積されていくことが考えられるということです。
ではそれがどのくらいの量使用した場合、どのような過程を経て、どのように体内(臓器)に蓄積されていくのでしょうか?
わからないのです。
ナノ技術の進歩はあまりに急速で、その影響を充分に実験する時間の猶予がないまま、競ってナノ化粧品が発表されました。
化粧品に使用されている成分は、皮膚への塗布を前提に使用が許可されています。もし同じ成分を口から体内へ取り
込んだら有害な成分も、多くあります。
化粧品を飲み込むことは全く考えていません。
しかしナノ化粧品は皮膚から体内に入り込むことができる超微粒子なのです。口からではなくても、体内に蓄積する可能性が出てきました。
どこから入るかは問題ではなく、体内に蓄積することに問題があるのならば、ナノ化粧品の安全性確保はできていないのです。
厄介なのは、化粧品は有害であっても、微量ずつ成分が体内に取り込まれていくので、人体に有害であるか、ないかの本当の判定には、20年ほどは掛かると考えられていることです。愛用者たちの間に被害が出てからでは遅いので、欧米では急速にその検証を始め、ナノ化粧品の危険性を国家ぐるみで唱え始めています。
女性は誰も美を探求します。
しかし美のために健康を害するようなことがあってはいけないと思っています。
ナノ化粧品が危険性を持っているかは現状ではわかりませんが、健康と美は二者択一するものではなく、いずれも備えた化粧品を探して使用していきたいと思っています。