パシフィコ横浜展示ホールAで開催中の「巨大恐竜展」(2024年7月13日(土)~2024年9月13日(金))を見に行ってきました。

巨大恐竜展 2024-2025 (giantdinos-ex.com)

 この展覧会は、ロンドンの大英自然史博物館(Natural History Museum, London)で開催された「Titanosaur:Life as the Biggest Dinosaur」の国際巡回展第一会場目の展覧会なのだそうです。リンクを見ると、2025年夏に大阪にも行くようです。

 一番の目玉はやはり全長37mにもおよぶ世界最大級の巨大竜脚類「パタゴティタン・マヨルム」の全身復元骨格標本です。それくらいになると、昔々のウルトラQとかウルトラマンあたりの「怪獣」と遜色ない大きさ。その名の通り、アルゼンチンのパタゴニアあたりにいたようです、

 1958年生まれの私の子供の頃だと、最大の恐竜として知られていたのはブロントサウルス(全長22m、体重15t)だったのでしたが、それがブラキオサウルス(全長25m、体重80t)になり、スーパーサウルス(全長40m、体重30t)になり、で、今回のパタゴティタン・マヨルム(全長37m、体重57t)ただしこのパタゴティタン・マヨルムはもっと大きいものも棲息していたのではないかともされているようです。今、最も重い恐竜はアルゼンティノサウルスだそうで、これが73-96.4t。しかし、パタゴティタン・マヨルムは今現在、地上に生息していた恐竜の最大級のものであることは間違いなさそうです。

 今後、また恐竜学者の発掘がすすむにつれてさらに大きな恐竜が見つかるかもしれません。

 

 見どころの二つ目は国内外の標本約100点が展示されています。

 マンモスとか、ホッキョクグマ、クジラとか、もちろん翼竜とか、他の恐竜とかの標本がこれでもかと言うほどに出てきます。ティラノサウルスみたいな肉食獣の骨もあって、やはり迫力です。

 

 見どころの三つめは実物大の恐竜ロボット。これが結構迫力があるのだけれど、たくさんあるわけではありません。

 

 あと、ゲームみたいな展示もあるのですがやはり目立つのは恐竜の骨格標本の展示でした。ゲームみたいな展示には列もできていましたが私はそこまでしてゲーム展示に興味があったわけではないのでそこだけは横目に見てパスしました。

 

 ところで、夏休み+恐竜と言えば、親子連れがやはり目立ちます。

 この恐竜展、オリジンがロンドンの大英自然史博物館(Natural History Museum, London)なので、やはり真面目です。それゆえ、骨の展示が多い。「骨」のある展示、「骨太」の展示。

 これを子供が面白いと思うかどうか。もちろん、巨大な骨格を見て「おー!」って思う子供もいるかもしれないけれど、それだけでは退屈かもしれない、ということで展示の中にゲーム的な要素を入れた部分があったのかなと推察します。

 

 とはいえ、子どもは恐竜が大好き、特に男の子たちは大好きなはずです。

 それで子供が古生物学に興味を持って古生物学者を目指すか...というとかならずしもそうでもないですね。もちろん、研究のポストは限られているので目指したところでなかなか古生物学者にはなれないだろうし、そこまでいくような勉強ができるかどうかもあるし、色々な要素があるのだけれど、やはり「何をやるのか」という部分で単に「恐竜が好きだから」で突き進んでいけない部分があるんだろうなと思うのです。地味な発掘作業とかするんだ、それを組み合わせて元の姿を復元するとかなんとかまでいくと、「のしのし歩く恐竜が好き」だけではその道に進めないものがありますね。

 それでも、そこを潜り抜けて「それでも恐竜が好き、恐竜の骨が大好き、勉強もよくできる」という人たちが将来の研究者になっていくわけで、この展覧会の展示、なにげに「恐竜の巨大な骨太の骨格」が多くて、「生前の姿の想像をさせるロボット」が少ないという「真面目な」展覧会だなと思いました。骨を生前の姿のようにつなぎ合わせたもので、生前の姿を想像する、それがおおいに面白い人にはかなり満足がいくものではないかと思うのです。実際、私などはその大きな骨格標本だけでも「おー、すげー!」と思ってしまいました。こんなものが地球をウロウロしていたんですよって、なんか凄い世界だったんですねって。

 

 まだあとひと月以上の展示期間が残されていますが、興味のある方、もちろん子供に連れて行けと言われて連れてくのでもいいですが、巨大な骨に圧倒される心がある方は是非いかれると面白いと思います。

 

 ついでに。

 日本では恐竜の名前でよく「~サウルス」という表記がありますが、あれ、本当は発音をカタカナに直すと「ソラス」(米)とか「ソーラス」(英)です。日本で恐竜を「ディノサウルス」と表記しても本当の発音はカタカナに直すと「ダイノソー」「ダイノソア」です。たとえばMiss Papayaが歌う「Pink dinosaur」なんていうポップな曲を聞くとよく分かります。

 

(「呼んだ?」と恐竜のビーグル類まろサウルス属の生物)