スモールワールズ 一穂ミチ著

 

本屋大賞にランクインしていたので読んでみたシリーズです。

 

初めて読む作家さんでした。

 

短編集。

 

日常生活の一部を切り抜いたぞれぞれの人生が描かれています。

 

妊娠を望むが実現しない主婦の話しや被害者と加害者の話し、子供がトランスジェンダーだったという話、父親の家庭内暴力に苦しむ子供。ちょっとホラーみたいな、後からすっと背筋が寒くなるようなどんでん返しもありました。

 

その中で、被害者と加害者の文通の話しが心に残りました。

 

淡々と、互いの気持ちを手紙に書き、時には激しく怒り、時には互いを知ろうと歩み寄り、対話を通して少しずつ互いの思いが変わっていくんですが、何とも言えない切なさを感じ、とても印象的でした。

 

授業の合間、移動時間、カフェなどで読み読み、涙あふれることも。

 

またおもしろい作品に出合えてよかったです。