「文京新聞」に、オリンピック・パラリンピック観戦に児童生徒を「動員」するのはやめての記事が掲載されています。
中央区でも、パラリンピック大会に、幼稚園年長組560人、小学生8000人、中学生1600人、合計1万人が観戦に行く予定が組まれています。
この問題を奥村あきこ議員が、17日の本会議で質問しました。
質問と教育長答弁(要旨)を紹介します。
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【奥村あきこ 質問】
次に、東京五輪の「学校連携観戦」について質問します。
今、東京五輪・パラリンピックに関わり、子どもたちに割り当てられるチケットで観戦に子どもを動員する「学校連携観戦」の計画が問題になっています。
新型コロナウイルスの感染への心配を払拭できないことから計画中止を求めるオンライン署名も始まっており、さいたま市がすべての辞退を決め、越谷市や川口市、川越市など28の自治体が続くなど、キャンセルする動きが埼玉県内で相次いでいます。平塚市や横浜市など神奈川県内でも同様の状況が広がっています。
大会組織委員会が主導するこの「学校連携観戦」は、全国で最大128万人を動員する計画で、東京都だけで90万人が対象となっています。中央区でも小学生約8100人、中学生約1600人、幼稚園年長児童約560人がパラリンピック競技を観戦する予定です。
中央区では移動についてはバスを貸し切るとのことですが、子どもへの感染力が強い変異株が広がる中、ワクチンを接種できない子どもたちを会場に集中させることは感染リスクを伴います。昼をまたぐ長時間観戦もあり、熱中症も心配されます。
コロナ禍で、運動会や泊りがけのセカンドスクール、就学旅行など行事は軒並み中止となってきました。東京五輪・パラリンピック観戦であれば子どもたちを集中させてよい、ということに道理はありません。
そこでお聞きします。
第一に、「学校連携観戦」により、子どもたちの間でクラスターが起きる危険をどのように捉えていますか。子どもたちはワクチン接種もしておらず、PCRなどの検査も受けていないなかで、完全な感染対策は不可能だと思いますが、いかがですか。
第二に、さいたま市などのように、自治体が声をあげれば「学校連携観戦」を辞退することは可能です。中央区でも中止することを求めますが、いかがですか。また、強行された場合でも欠席扱いとはしないよう求めますが、いかがですか。
それぞれお答えください。
【教育長答弁】要旨
第一・・・子どもたちがパラリンピック競技を直接観戦する体験は、一人ひとりに、人生の糧となるかけがえのないレガシーを残していくことができる貴重な機会。徹底したコロナ対策を講じて準備を進めていく。
第二・・・観戦実施の可否については、国や都の感染防止策の状況や参加の条件などを踏まえ、総合的に判断する。当日参加しなかった場合、欠席の扱いとはしない。