6日は小学校の入学式です。全国的に有名になってしまったアルマーニの標準服の泰明小学校の新入生が、落ち着いた入学式を迎えられることを願います。

 

今日も控室に、アルマーニ問題をこれからも追及して欲しいという電話がかかってきました。

高すぎる標準服を含め教育に係わる保護者負担が大きいこと、「特色ある教育」を競い合う特認校制度などの問題を含め、これからもあるべき姿を追及していきたいと思います。

 

 

中央区役所の9階に議場と控室があります

 

 

3月29日、区議会定例会最終日に、区議会議員の報酬、区長、副区長の給料、教育長の給与の引き上げの議案について、日本共産党区議団は以下の理由を述べて反対しました。

なぜアルマーニ?という声もあったようですが、いかがでしょうか。

 

・・・・・・・

「議案第9号 中央区議会議員報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例」に対する反対意見を述べます。

 

本議案は、区議会議員の報酬の額を改定するとともに、期末手当の額の算定に用いる支給率を改定するものです。

今年1月17日の中央区特別職報酬等審議会の答申の内容は適切であったとしても、議員報酬の引き上げに対し、日々の生活に苦しんでいる区民の理解を得ることはたやすいことではありません。

 

そんな中、今年2月、区立泰明小学校の新1年生からの標準服を、イタリアの高級ブランド「アルマーニ」にデザインを依頼し、1セット約8万円という高額な標準服が導入される問題が、大々的に報道されました。

本来の義務教育とかけ離れた「格差」と「差別」を公教育の現場に持ち込んだことに、学校関係者や区民のみならず、全国から大きな批判の声が上がりました。

「銀座の町の学校として発展していくために、海外のブランドの力を借りるのも一つの方法。泰明らしさの中に含まれてもいいのかなと発想した」と述べたと報道されている学校長は、3年前から導入に向けて検討してきたと言われています。

今回の標準服変更問題は、区民に多大な心配や教育行政に不信感を広げることになりましたが、なぜこういう事態を招いたのか疑問を持ち、解明してほしいと願う区民の声に応えきれていません。

 

この問題の背景には、教育を受ける権利は平等であるという教育基本法の精神を逸脱し、特認校制度で特徴を持たせ、教育内容に差をつけ、学校間の「競争」を推し進めてきた中央区の教育行政のひずみがあると考えます。

そのひずみに思いが至らず、保護者の経済的負担に配慮を欠き、公立校のあり方をゆがめた学校長の責任は大きなものがありますが、事前に報告を受けていたにも係わらず中止させる機会を逃し、結果的に学校長の独走を許してしまった教育長と教育委員会の責任も重大です。また、所信表明でこの問題について「それぞれの役割認識に加え、相互の連携が不十分であった」と謝罪した区長は、教育長を任命した立場にあることからも責任を免れません。

このような事態の中で、教育長の給与と区長、副区長の給料を引き上げると同時に、区議会議員の報酬を引き上げることは区民の理解を得られないと考えます。

 

以上の理由で、日本共産党中央区議会議員団は、「議案第9号 中央区議会議員報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例」に反対します。