21日・22日に行われた「平和プラザ2015 平和をねがう中央区民の戦争展」で、元外務省中国課長、国際政治学者の浅井基文さんの講演「あなたはこのごろ、平和についてどう考えてる?―戦後70年、再び戦争をしないために」を聞きました。
浅井氏は、集団的自衛権行使と安保法制の問題点を理解する鍵は2つあると指摘
①政府の作った議論の土俵にのせられないこと
―乗せられたら最後、詭弁、珍弁の迷路の中に押し込まれて、物事の本質をみきわめることができなくなる
②集団的自衛権行使と安保法制は、アメリカの軍事的要求に応えるためのものであることを踏まえること
―アメリカは日本に何を要求しているのかを踏まえることで、本質がつかめる
■アメリカが日本に要求しているのは
・米ソ冷戦が終わって戦争の危険は減ったはずなのに、アメリカはソ連に代わる「脅威」を作り出し、「様々な不安定要因」(地域覇権主義、テロリズム、地域紛争、核ミサイル)を理由に、同盟国や多国籍軍、PKFにアメリカの肩代わりをさせる方針を採用。日本にもこの方針を適用し、日米防衛協力の指針(1996年)→周辺事態法(1999年)などを成立させた。
・9・11事件で「対テロ」戦争だとしてイラク戦争を実行、これが破産した後再び「様々な不安定要因」を理由に、日本にNATO並みの軍事同盟を完成させようとしている。
浅井氏は、
■戦後の日米関係をどう理解すればよいか
■私たちは平和憲法・第9条を正しく理解しているか
■中国は本当に脅威なのか
と、詳しく講演され、アメリカとの関係でいまの安倍政権の動きを見ると、戦争法案の本質もよく理解できると思いました。
平和プラザ会場では、日中15年戦争、中央区と戦争(明治座の空襲など)、反戦反骨の俳人橋本夢道、現代の戦争・・・などのテーマで展示されていました。