劔岳 点の記 | まろんぱんのあれ

劔岳 点の記

監督:木村大作
原作:新田次郎
脚本:木村大作 、菊池淳夫 、宮村敏正
主演:浅野忠信(柴崎芳太郎(陸軍参謀本部 陸地測量部測量手))、香川照之(宇治長次郎(測量隊案内人))、松田龍平(生田信(陸軍参謀本部 陸地測量部測夫))、モロ師岡(木山竹吉(陸軍参謀本部 陸地測量部測夫))、螢雪次朗(宮本金作(測量隊案内人))、仁科貴(岩本鶴次郎)、蟹江一平(山口久右衛門)、仲村トオル(小鳥烏水(日本山岳会))、小市慢太郎(岡野金治郎(日本山岳会))、安藤彰則(林雄一(日本山岳会))、橋本一郎(吉田清三郎(日本山岳会))、本田大輔(木内光明(日本山岳会))、宮崎あおい(柴崎葉津よ(柴崎芳太郎の妻))、小澤征悦(玉井要人(日本陸軍大尉))、新井浩文(牛山明(富山日報記者))、鈴木砂羽(宇治佐和(宇治長次郎の妻))、笹野高史(大久保徳昭(日本陸軍少将))、石橋蓮司(岡田佐吉(立山温泉の宿の主人))、國村隼(矢口誠一郎(日本陸軍中佐))、井川比佐志(佐伯永丸(芦峅寺の総代))、夏八木勲(行者)、役所広司(古田盛作(元陸軍参謀本部 陸地測量部測量手))/etc


ストーリー

 明治39年(1906年)日本地図には、空白の箇所が一箇所残っていた。そこは弘法大師が、草鞋三千足を使っても登頂できなかったと言われる難所である北アルプス立山連峰の劔岳である。陸軍陸地測量部の柴崎芳太郎(浅野忠信)は、「陸軍の威信をかけて、劔岳の初登頂と測量を果たせ」という厳命を受ける。翌年の明治40年(1907年)、測量部総勢7名は、空白地点を目指し登頂を開始した。


まろんぱんのあれ-劔岳


 私は少ないですが登山経験者の者です。立山連峰にも登ったことがあります。まず、登山で大事なことは、ルート選定とペース配分であると思います。この映画では、その登山ルート選定などがメインにおかれており、共感がもてました。最後の方で苦言をいう方がいるかもしれませんが、もう一度書きますが、ルートが確定してしまえば、何かしら事故が起こらない限りはあんな感じだと思うのです。リアリズムを優先させたいかエンターテイメントを優先させたいかでこの映画の評価は分かれるのではないでしょうか。登山なんて、ものすごく地味なんです。基本的には己との戦いがメインになります。この映画は風景などにはものすごく力を入れておりとても綺麗で感動します。が、ほとんどの俳優に関しては、この風景の良さを登山の映画を台無しにしたなっていうのが、本音です。こう書きましたがトータル的にこの作品の私の評価は高いです。潤ともきました。高いからこそあえて苦言を書かせてもらっていると理解してください。


 私は先ほどリアリズムを優先していると書きましたが、いくつか大事な点でリアリズムを破壊している箇所があります。一番私が気になったのは、山など標高の高いところは、紫外線が強いのです。浜辺なんかよりも強いのです。長くいれば、すぐ肌にダメージが起こります。また残雪など雪があれば尚更、雪の反射が起こるので紫外線は強まります。が、この映画はその辺などの肌の質感をほとんど考慮してないです。最後の方のみ、多少黒くなっていましたが。特にアイドル俳優である仲村トオルや松田龍平は酷いものがありました。ほとんど全編にわたりお肌つるつるですよ。髭だけ伸びていきますが、お肌はちゅるちゅる、えぇ、羨ましい限りです。最後だけちょとだけ茶色く塗っても。。。余計に引くだけです。その点、香川照之さんなどは徐々に変化していく肌質がありました。これだから日本のアイドル俳優は、どんだけリアリズムを壊せば気がすむのだと、改めて実感しました。他の映画作品とのキャラクターの違いを感じることがなく、どうして人気がでているのか理解に苦しむのが本心です。また登山の辛い息遣いなどもあまりなく、淡々としております。何かしらの事故のみが登山の辛さを表現する手法になっているのは大変残念でした。まぁそれ以前に、この作品は2世タレントが多く、素直に、コネの映画かと思いました。あとはやはり服装などが酷い。登山の途中の場面などで綺麗な帽子かぶられても、どんだけ、楽だったのかと思ってしまった。後は軍隊での対応とか色々といったらきりがないのですが、その辺は、メインが登山だったので私は気にしませんでした。なのでこの作品は、山の風景がメイン軸としてあり、客寄せのため、俳優がいたって感じでしょうか。もしただの風景映画を作ってもお客さんほとんどきませんから。とうか、宣伝にも使われている映画撮影の苦労秘話をそのまま、ドキュメンタリーとして作品にしたほうがいい作品になったのではないかと、素直に思いました。


結論
登山以上に紫外線対策のプロだったに違いない。