60歳のラブレター | まろんぱんのあれ

60歳のラブレター

監督:深川栄洋
脚本:古沢良太
主演:中村雅俊(橘孝平)、原田美枝子(橘ちひろ)、井上順(佐伯静夫)、戸田恵子(長谷部麗子)、イッセー尾形(松山正彦)、綾戸智恵(松山光江)、星野真里(橘マキ)、内田朝陽(八木沼等)、石田卓也(北島進)、金澤美穂(佐伯理花)、佐藤慶(京亜建設・会長)、原沙知絵(根本夏美)石黒賢(麻生圭一郎)/etc


ストーリー
熟年夫婦の手紙をベースに企画された60歳のラブレターの映画化。
3組の夫婦またはカップルの話。


まろんぱんのあれ-60歳のラブレター


 最初に結論を書けば、この作品を映画としてみた場合の私の評価は低い。映画としてよりテレビドラマというテンポだった。テレビドラマだったらまた違った評価ができたと思う。また軸にされている夫婦の話が微妙だった。他の人の感想でも3本のストーリー中2本はよかったというのが圧倒的に多い。では、全体の3分の2は良いのだからいいかといえば。答えはもちろんノーだと思うのです。軸にになっているぐらいの夫婦なので映画の重要なポイントであり、その話がよくなければ、全体的に低くなると思うからです。ふとしたところに、その気持ちわかるなど、色々ネタがありますが、全体としてのストーリーのまとまりがとても作りが荒く感じた。また3組の話だがどうにも、各話を1つに張り合わせ感が強く、逆に1本にまとめないほうが良かったでは?と思うほどだった。こういった感動系の話ってストーリーばかり評価され、そこが良ければ、映画として評価が高いみたいになる気がしてならない。また低い評価だと気持ちがない人だと思われるリスクも高いかなと少し心配してみたりする。

 この作品でのお主な夫婦やカップルの女性側をそれぞれ書くと、


まろんぱんのあれ-あんぽんたん


中村雅俊(橘孝平)原田美枝子(橘ちひろ)
男性の一歩後ろを歩くような昔の女性を理想的に描いた設定。
これでもかというぐらい理想的であり、男性がこういう女性であってほしいという女性になっているためか、現代の女性の立場から言わせれば、ありえないと思う方が多いと思う。そのため共感が難しいのではないでしょうか。だが、戦後経験者辺りの年代層だと逆に共感がもてるのはないでしょうか。60歳の夫婦というよりもっと上の夫婦だと納得できたかもしれません。



まろんぱんのあれ-八百屋


松山正彦(イッセー尾形)、松山光江(綾戸智恵)
友達みたいな理想的な夫婦。
全年齢対象に、だれもが夢を見るような理想的な夫婦像をあらわしているのではないでしょうか。設定なども現実的であるため親近感をもてます。どの年齢層からも支持される話ではないでしょうか。特に若い子たちからは、こういう夫婦になりたいと強く思うと思いました。



まろんぱんのあれ-アンパンマン


佐伯静夫(井上順)、長谷部麗子(戸田恵子)、佐伯理花(金澤美穂)
 女性で成功を収める仕事のできる理想的な女性。また、相手には娘がおり、父親思いで大人の顔と子供の顔をうまく使い分ける理想的な子供。
仕事に生き、成功を収める独身女性。現代を象徴するような話になっており、そこに子供が加わることにより、感動する話になっています。女性が強い現代だからこそ受け入れられる話ではないでしょうか。


 題名になっているのが1番に書いた夫婦。一番感動させられるのが2番の夫婦ではないでしょうか。ただい2番の夫婦は感動的でとってもいいのですが、花がないなと思った。1番の鮮やかな夫婦があることにより余計に2番の良さがでるのではないかと。またこの3組は案外バランスがよく色々な年齢層な方に共感がもてるようになっているなと思いました。逆にそのため、3組の中で一組は嫌だと思うのではないでしょうか。どの年齢層が見てもどれかしらの話に共感をもてるようなこの話は凄いなと感じました。


 あえて1番の夫婦について書かせてもらいます。まず違和感を感じたのは、橘ちひろに対して、他の人は言う、原石だと。いやー。いやいや50歳過ぎて原石はないでしょうと。50歳まで原石でいるためには、それまで絶え間ない手入れが必要です。その手入れをできるだけのことを旦那は放置をしつつもしていたわけです。そこを気づかないのはただの自己中なだけかと。女性が女性でいるのは案外大変であり、一人だけでできることはないと思うのです。また私は思うのです、女性は真珠だと。咲く前にがんばれば大きくなるし、光る色を変えられる。そして綺麗でいるために常に手入れを怠ってはいけないと。なのに、原石原石ってね?またはちひろはなんだかんだでずーと旦那に恋をしているのではないかなと。恋をしているからこそ綺麗なままでいられたのではいか。橘孝平を否定するのは簡単であり、逆に否定をしないからこそ綺麗でいられたのではないかと思うのです。


 ストーリー的にはほどよく感動するとは思うので一般的には見てもよい映画ではないでしょうか。私的には冒頭で書きましたが微妙ですが。また、たぶん、これの映画が人気でて、こういった熟年夫婦のショート感動ストーリーの第二弾か、またはショートドラマなどでTV放送でもするんじゃないでしょうか。まぁ、似たようなものはちょくちょくしていますが。

余談ですが
 私が号泣した邦画の映画が原作:浅田次郎、主演:中井貴一の「ラブ・レター」だった。DVD化されていないのが残念でならない。また見たいのですが、うーん、どうやって見たら。。。



結論


戸田恵子
瞳閉じれば、
アンパンマン