マンデラの名もなき看守 | まろんぱんのあれ

マンデラの名もなき看守

監督:ビレ・アウグスト
製作総指揮:カミ・ナグディ 、マイケル・ドゥナエフ 、ジミー・ドゥ・ブラバン 、スティーヴン・マーゴリス
原作:ジェームズ・グレゴリー[原作] 、ボブ・グレアム
脚本:グレッグ・ラター
音楽:ダリオ・マリアネッリ

キャスト:ジョセフ・ファインズ(ジェームズ・グレゴリー)/デニス・ヘイスバート(ネルソン・マンデラ)/ダイアン・クルーガー(グロリア・グレゴリー)パトリック・リスター(ジョルダン少佐)/etc


ストーリー
 南アフリカ初の黒人大統領になったネルソン・マンデラ(デニス・ヘイスバート)の半生を描いた実話を元にしたヒューマンドラマ。南アフリカのロベン島の刑務所に看守としてジェームズ・グレゴリーは赴任した。1968年当時は、アパルトヘイト政策により、黒人は差別されていた。赴任後、グレゴリーは、反政府組織の活動家のリーダーとされていたネルソン・マンデラの担当に抜擢される。その理由は、マンデラの故郷の言葉である、コーチ語が話せスパイとさせるためであった。

まろんぱんのあれ-マンデラの名もなき看守



 最初グレゴリー(ジョセフ・ファインズ)は黒人差別をする普通の白人でした。幼い頃仲のよかった黒人少年バファナを思い出し、マンデラと接するうちに徐々にかわっていった。子供の頃は差別などもなく楽しく遊んでいた日々を。この映画の原題は、「GOODBY BAFANA」だったのです。この少年がキーだったのです。今回は私は、原題は想いがこもっていていいのですが、邦題の方がわかりやすくてよかったなと思いました。
 妻グロリア(ダイアン・クルーガー)は最初は夫の昇進のみを願う人種差別主義の普通の白人妻でした。それが徐々に変化していく。
 マンデラは囚人のため妻と触れ合うことができず、ある時に言う、妻には21年も触れていない、と。それでもお互いに必死に気持ちを助け合う夫婦愛。この映画の影の主人公は間違いなくこの二人の妻だと思います。

またマンデラが妻ウィニーと結婚した4年後の1962年に逮捕されてしまう。1990年に開放されるまで面会などにはきました。1994年に大統領になり、映画では語られていませんが、開放から6年後の1996年にはウィンイーと離婚をしている。38年の結婚生活でしたが27年間は囚人として囚われていた。考えさせられます。サラリーマンに例えるならば、結婚後、仕事が忙しく出張ばかり、そして会社でも社長までなり、落ち着いた頃、離婚。
 余談ですが、この離婚の2年後には、モザンビークの初大統領だった故サモラ・マシュルの妻だったダラサ・マシュルと結婚した。そう、ダラサは、異なる国の大統領夫人になった珍しい女性です。


 この映画を見ながら、マンデラは正義であって正義でない。白人に逆らうためには悪にならざるを得ない。人種差別とうい巨大な壁を倒すため、まったくの無関係な人を殺すテロリスト指示。確かに悪だとわかります。しかしそうでもしなければ、壊せなかったアパルトヘイト。そのようにまで追い詰めた白人達。逃げるようですが、この日本で生まれた私には何も答えは思い浮きません。この映画はそのあたりの情報が少なく少しばかり美化していたかなと感じました。映画の公開場所が少なかった原因としてスポンサーにアメリカが入っていないことでしょうか。ヨーロッパや南アフリカは入っておりますが、アメリカは入っていないのです。そのため、配給なども苦労したそうです。今回アメリカも黒人が大統領になり多少は変わるかもしれませんが、なんだかんだで、白人主義なのだと痛感しました。


 思う人多いと思いますが、やっぱり思います。このマンデラ役のデニス・ヘイスバート。どうがんばって見ても、パーマー大統領(24での黒人大統領)に見えちゃいます。しかし黒人大統領って珍しい設定なのに、2回も演じるってある意味すごい。そしてとてもあっています。てか、自動的に妻は、シャリー・パーマーだと頭を過ぎっておりました。あぁ怖い。あせる


 最初、原題を見たときに、グッバイバハナ(キューバの首都)って読み違えた。そして南アフリカとキューバのつながりかと一人納得していたのは、この際暴露します。しょぼん


結論
熟年離婚には気をつけて。