言葉がノートをさらにめくっていると、あるページで手が止まった。



そこには彼女の誕生日の日付と、見慣れた大手玩具メーカーや教育関連企業の名前が、ひときわ丁寧に記されていた。



「これ……私の生まれた年じゃない」



叔父さんは少し照れくさそうに、鼻の頭をかいた。



「言葉が生まれた時、僕にはまだ大したお祝いができなかった。



だから、せめて言葉が健やかに育つような未来を作っている会社を応援しようと思ってね。



わずかな株だけど、言葉が大人になるまでずっと、僕なりにその会社を支えてきたつもりだよ」



それは、叔父さんが長年かけて言葉に贈ってきた、目に見えない「時間」と「祈り」の記録だった。



言葉の目から涙がこぼれ、ノートの端を湿らせた。



叔父さんの「投資」は、単なる数字のやり取りではなく、誰かの幸せを願う「愛」そのものだった。