静かに俯く言葉に、叔父さんはそっとティッシュの箱を差し出した。



「ありがと……」



目と鼻を拭い、ふと叔父さんの本棚を見上げる。



難しそうな投資本に混じり、漫画コミックスがたくさん並んでいる。



言葉は、思わず手に取って表紙を見た。



『インベスターZ……?』



「叔父さん、これ借りてもいい?」



振り返った言葉の目には、もう涙の跡は無かった。



自分のアパートに戻ってきた言葉は、一日で借りた5巻を読み終えた。



続きが気になり、叔父に電話する。



「……もしもし、叔父さん?『インベスターZ、すごく面白いよ。もう夜だけど、続きを借りに行ってもいい?」



叔父は笑いながら言った。



「言葉は本当に読み出したら止まらないなあ。そういう所、姉さんにそっくりだよ。」



そう言われて、



「会社を辞めても普段は口うるさい母が何も言わないのは、この叔父のおかげなのかもしれない……」



言葉は再び叔父に感謝した。



「今日はもう寝た方が良い。世界の投資家の投資理念は、「長期、分散、継続」が基本なんだ。



自分の健康を守ることも、立派な自己投資だよ。」