昨年度あたりから、
ずっとメンタルが不安定で、
この仕事を続けることは、
もう厳しいのだろうなと、
ひしひしと感じるようになった。
昨年度末の3月頃から、
異動の影響もあり、
完全に壊れたように感じた。
引き継ぎの時から感じ続ける、
私の前任者の仕事ぶりは、
かなり酷いもので、
書類があったりなかったり、
どこに何が綴じられているのかも全くわからず、
書類を家に持って帰っていたり、
もらったファイルをなくしたと言われたり、
締め切り間近なのに、忘れてたと言い出した。
書類のありかを聞いてもわからないと言われ、
なくしたファイルももう一度連絡してもらっても言われたり、
締切間近の報告案件の書類も、
全然集められてないから、
揃ってるか確認して、
連絡して提出してもらって、
報告してくれと言われた。
それをコツコツと、
イライラしながらも続けていたのだが、
その間に、
前任者が作った書類の間違いの指摘の連絡が、
何件も来た。
どんな内容なのかわからない案件を、
一つ一つ確認し、
訂正して送り直したり、
持って行く、という作業が私を翻弄した。
ようやく片付いた頃、
精神の限界に達していたのだけど、
一つの電話が来た。
前任者が電話するって言ったから、
3ヶ月待ったけど、
連絡がなくてどうしたらいいかわからない。
もう、切羽詰まってる時期になったので、
どうにかしてもらえないか?
と。
大変申し訳ありませんでした、
と言い続けた。
言い続けた後、
ものすごい腹が立ち、
涙が溢れそうになった。
この1ヶ月、
前任者の尻拭いばっかりだった。
周りにあまりにもこれはおかしいと訴えても、
前任者は子どもが3人いるお母さんだから、
時間のある緋奈とは違うんだ。
だから多めに見て頑張ってくれ。
と言われるだけだった。
そんな私も、
初めてやる仕事内容の中、
新人さんの指導者にもなり、
さらに、
実際は違うのに、
ヒラの一番上の扱いをされ、
会議を取り仕切る担当をさせられる。
周りは非協力的で、
私の仕事内容に詳しい人も同じグループにはいなくて、
体中に湿疹が出ながら耐えてきた。
頑張れ、頑張れって、
あんたらが頑張れよ、
と思うぐらい、
仕事量が異常に多かった。
そして、
その半分以上が前任者の仕事だった。
そんな中でも頑張って向き合っていたら、
色々と分からない面が多く出てきた。
私たちの仕事では、
行政を司る本部のような存在の下に、
行政の下で現場で実務を行う存在がいる。
本部に行く人は業務量が多く大変で、
行政の人たちは、
うまく動けない、
現場の人たちを馬鹿にする。
現場の人たちは全容が見えない中で動くから、
何やってるのかわからないまま仕事をしてる人たちが多い。
私は今の仕事内容になってから、
現場の人たちがよくわからないまま仕事をしていて、
仕事に絡む業務があまりにも見えないことが、
他機関との連携が悪い影響なのかなと思った。
なぜ、この機関の人たちに色々細かく怒られるんだろうか?
なぜこの機関の人たちに聞いてもわからないんだろうか。
ということがわからなかった。
そんな中、
仕事関係の人が全員集まる飲み会があり、
いつも参加しないけど行くことになったので、
行政経験の豊富な数人に聞いてみたが、
みんな、
俺たち関係ないから、
と、
新任の何もわかっていない担当者に聞け、
と言われる。
食い下がって、
自分が思うことを述べてみたが、
全くもって無駄だった。
私の言い方も悪かったのかもしれない。
行政の人たちは、
エリート意識が高く、
人を馬鹿にする熱量は誰よりもあるのに、
仕事に対する熱量はないんだなと、
深く思ったら、
この世界、
なんていう場所なんだろうと思った。
エリートと自負している行政の人たちの集団は、
自分たちとエリートであるために、
現場の人たちを見下しバカにしてる集団だった。
現場は現場で、
言われるままにやるだけで、
自分の仕事の先を見て仕事することはなく、
何となくやり続けるせいで、
他機関の人と連携が取れずに、
一つの仕事の流れが滞る。
飲み会の最中、
そんなことを考えて、
何だか絶望していた矢先、
行政にいる先輩に、
『緋奈さんって〇〇さんと付き合ってるって噂あるけど、そうなの?』
と、根も葉もない噂を立てられていることを知り、
ほんと、
ばっかみたいな世界だなと心底思ったのである。
ただの男友達ですけど、悪いですか?
と、言いたいのを堪えて、
違います、と言って終わった。
その後、
悶々とした気持ちで二次会に参加し、
帰宅した頃には、
完全にメンタルが崩壊した自分という存在と、
現状が変わることはない中で、
1年働き続けないといけないのか、
という絶望が、
私を取り巻いていた。