⇧前回までの話はこちらから。
洗い伏せられた
容器は
合わせて3つほど
ありました。
それが目につき
余計に
イライラしていたのですが
次の彼からの一言で
更に怒りに震えます。
『あんな料理上手いなんて知らんかったわ!
俺、熱あったのにキスして帰ったら
あかんやん!
寝てたけど気づいたぞ!!笑』
は?キス???
握っていた包丁を
投げそうになりましたが
無を貫き
力を込めて
じゃがいもを
切りました。
私はその日
彼にキスはしていない。
おかずを持ってきた女とは
そういう関係…
あの時、すれ違った女の顔や
いろんな思いが頭の中を巡ります。
怒りで
包丁を握る手が震え
全身から
汗がとまりません。
私の様子の変化に
彼は全く気づかず
話し続けていましたが
全く耳に入ってきませんでした。
どうやって
味付けして
どうやって
作ったのかも
怒りに震えてた記憶が
鮮明すぎて
あまり覚えていません。
料理が出来上がり
食卓に運ぶと
彼『おいおい……笑
なんでお粥やねん。
俺もう病人ちゃうぞー!
また寝込ませたいんか?笑』
私『あのさ。
どこまで私のこと
裏切ったら気すむの!?』
と小声で囁きました。
あまりの怒りとバカにされているショックで
言葉を振り絞るのがやっとでした……