冗談の裏にある緊張と、母への違和感


家の中はいつも不安定で、

空気がぴりついていた。

母はたびたび私たちを連れて

家を出て行き、

そしてまた戻ってきた。



「もう我慢できない」

と言って飛び出しても、

父が下手に出て謝れば、

すぐに許してしまう。



それでも、機嫌のいい時は2人で

冗談を言って笑い合っている

そんなこともあった。



けれど私には、その時間が

あまり楽しいとは思えなかった。



「次の瞬間にはまた喧嘩になるんじゃないか」

そんなふうに思ってしまう自分がいて

笑えないことが多かった。



母は父のことを罵りながらも、

結局は離れられない。

そして、そんな父の悪口を、

私たち子どもに延々と聞かせてくる。 

だから幼い頃の私は

父親が大嫌いになっていった。



「お父さんはだらしない」

「あんな人と結婚しなきゃよかった」

そう言いながらも

一緒に暮らし続ける姿に、

私は幼いながらも

いつも違和感を覚えていた。


共依存という言葉に

ぴったり当てはまる両親だった。


共働きの両親。

弟と二人での留守番は、

あたりまえの日常だった。

私が小学生の頃には、

そんな日々が繰り返されていた。


幼い頃の記憶。

周りの家族が皆んな幸せそうに

見えてつらかった記憶。