あまりに彼の父との会話がなさすぎて、

気まずくて、彼の顔をみた。


私は必死に彼に助け舟を出してくれと

目で訴えているのに、気づきやしない。


それどころか、ニコニコしている。


はぁ。気づけよ。


と、ため息しかでてこない。


すると彼の父が『桜子ちゃんのお父さん

〇〇さんだよね。』と聞いてきた。


私が『はい!』と答えると


『お父さんにはいつもお世話になってるん

だよね!お父さんにも宜しく伝えてね!』

と言われた。


私の父は、いわゆるみんなから『〇〇先生』

と呼ばれる仕事をしている。


だから、地元では少しだけ名前は知れ渡って

はいる。


父よ、父のおかげで、会話が成り立ちま

した。


ありがとう。父。