その日は突然現れた。
動物園の帰り道、私の自宅に向かうはずが、
、地元の駅に向かっていた。
彼に『あれ?私、帰るんじゃないの?』と
嫌味っぽく伝えると
彼は『今から妹が来るから、一旦、妹を
自宅に送っていくよー。で、その後飯でも
食いに行こうよー』と言ってきた。
どうやら、私に気を遣っているようだ。
待て待て。
てか、なんで私が妹の迎えに一緒に行かな
ければならない?
妹のひかるさんは、私を見て驚くのでは
ないだろうか?
念のため彼に、妹さんが私が車にいる
事を知っているのか?と尋ねてみた。
彼の答えは『yes』
は?
彼は『今日のデートは、妹も知っているよ。
だから、妹の帰りを少し遅くしてもらって
8時にお迎えなんだよ』って。
あ、なんかごめんね。って、私が謝っていた。
なんだ。なんだ。なんなんだ。
まあもういい。
とりあえず、ひかるはどんな外見なのか
見てみよう。
きっと、ブサイクに違いない。
私の性格の悪さが、益々強くなってきた。