私と主人は幼稚園からの同級生だ。


私も主人もその時は、彼氏彼女が

いなかったので、仲の良い友達も

合わせて、よく4人で遊んでいた。


ある日、いつもの4人でボーリング

に行く予定だったが、主人以外の2

人がなぜだか、急用ができ来られな

くなってしまったので、急遽、2人

で、遊ぶ事になった。


2人でボーリングという気分ではな

かったので、主人がドライブが大好

きだったので、あてもなくドライブ

に出かけることにした。


ドライブの最中、主人と色々な話

をした。そういえば、主人の事を

なにも知らなかったので、好きな

食べ物や、嫌いな食べ物、価値観

など、色々な事が分かり、新たな

一面が見えて、とても新鮮だった。


私がその時に、凄く思ったのは、

『こういう人と一緒になれば気を

遣わないし、優しいし、楽だな』

と、いうことと、家族想いの所が

特に良いと思った。


けど、やっぱり、どうしても、私

の好みの顔じゃないから、kissは

できないから、無理なのかな

とも、ぼんやりと思っていた。


私は昔から顔のタイプが一貫して

いる。

とにかく、『塩顔』が大好物だ。


芸能人でいうと、坂口健太郎さんが

ちょータイプである。


笑うと目がなくなり、色白で背が高

く、痩せている人がとにかくタイプ

だ。


しかし主人は、どちらかと言うと、

『醤油顔』というより、

『濃口醤油顔』がしっくりくる。

それより、醤油というよりは、

『豚骨顔』の方が当てはまって

いるかもしれない。


決して主人が、不細工ではないと

思うが、私の好きな顔ではない。


あたしも、主人からどう見られて

いるか分からないが、主人の元カ

カノを知っている私からすれば、

元カノよりかは、私の方がまだ

マシだと自負している。


長いドライブが終わり、私が車

から降りる瞬間、主人かは


『俺、太田の事が好きだわ。

もし太田がよければ、友達の関係

は終わりにして、俺の彼女になっ

てほしい』と、突然愛の告白を

された。


『えー?まじ?』

私の心の準備が自分でも驚くぐら

いできていなかったので、かなり

動揺してしまい、出した答えは

『ありがとう。もう少しお時間

を頂けませんか』との、解答だ

った。


だって、なんせ私達のお互いの

呼び方は私は、主人の事を

『ゆーちゃん』と呼んでいたし、

主人は、私の旧姓が『太田』だっ

たので、『太田』と呼び捨てにす

るくらいの仲だった。

だから、急に同級生が、しかも

、ずっと遊んでいた友達がいきな

り彼氏になるなんて、やはり抵抗

しかなかった。


仮に私が、同級生と付き合う事に

なり、いきなり別れが来たら、

めちゃくちゃ気まずいし、周り

の目も気になる。


やはり、『付き合うのはやめて

おこう』と主人に断りの気持ち

を伝えに行った時に、いきなり

主人から、『太田の気持ちは、

痛いほど、わかっている。太田

が、俺の顔はタイプじゃない事

もわかっている。

けど、俺はお前の事が大好きに

なってしまった。

彼氏とではなく、未来の伴侶と

して俺を受け入れて欲しい』


『おー!おー!うひゃー。』

この人、私のタイプをそういえ

ば全部知っていた笑笑


こんな素敵なセリフを言われた事が

なかったので、

『うわぁー。すごーい。この人って

こんな素敵な告白できる人なんだ!』

と、浮かれてしまった。


私はなんだかとても嬉しくなり、

ゆーちゃんに対しての答えは


『宜しくお願いします。』と凄く

シンプルな返事だった。


その時のゆーちゃんの顔は、今ま

でに見た事がないような、笑顔だ

った。


その笑顔をみてすぐ、私はなんと

なく理由は分からないが、

『やべっ!』

と思った記憶だけがある。


なぜだろう。


私は、これから始まる素敵な恋愛を

期していたのか?


それとも、、、


これから巻き起こる私の人生を

わかっていたのか、、