外国人のフラストレーション
Milが図書館に行ったときのこと。
「おはようございます。予約していた本がきてますか?」
図書館でごく普通に交わされる会話です。
すると、女性スタッフが手と首を使って話し始めたそうです。指でカードの形をつくり、
「カード。カード」
またか‥
そう、日本人が外国人に対してやってしまう独特のゼスチャー。
そのゼスチャーが日本人の親切心からきているこもも多いということも、私にはわかります。
でもMil は手を使って話をされるのが大嫌い。
「なんで人を幼稚園児のようにあつかうのか!」
このような出来事は今まで、数え切れないほど起こり、うんざりしてきたのだといいます。
たとえば、運転免許センター。たくさんの紙や、運転免許証などを確認されます。
スタッフは両手で、カードのような、はがきのような形を作り、
「持ってますか?」
Milがていねいな日本語で説明を始めても、依然として、手や首を使い話すことをやめません。
「カード。カード。オッケー?」
おかしなことにかれらの日本語のほうが、おかしくなっちゃうのだ。
その四角い形は、免許証であったり外国人登録証であったり、時にははがきなのか、用紙なのか‥‥四角い形を指で作っても、世の中に四角いものは山ほどあるのだからどれをさしているのかわからないこともしばしば。
「外国人を見たら日本語がしゃべれないと思うの?私はいつもていねいな日本語を使って話しているのに‥」
Milの日本語は、コミュニケーションに全く問題のないレベル。
しかし、対応するスタッフの方がテンパっちゃうのだ。
私が一緒にいる場合、Milがたずねた質問に90%以上の人は、私の顔を見て説明をします。
Milの顔は見ません。というか目を合わせません。
私は彼らの対応の理由がなんとなくわかるような気もします。
通じないかもしれない。隣の日本人に言えば、伝えてもらえるだろうということなのでしょう。
でも彼にとって見たら
『無視された。失礼な人だ』
と思うのです。
近所のドラッグストアで必ず聞かれる、
「ポイントカードはお持ちですか?」
もMilがひとりでレジに行くと、聞かれたことは一度もないそうです。
彼がカードを出すと、黙って受け取り、用がすんだら黙ってそれを返すのです。
彼のフラストレーションわかるなあ。
こんな些細なことで、日本人と外国人の間に誤解は生まれてしまうのかもしれませんね。