誕生日から一週間が過ぎ


骨髄採取の前日に入院しました。



大部屋に案内されました。荷物を片付けてベッドに座っていると、とても緊張してきました。



全身麻酔は初めてなので、どんな感じなのだろうと想像が付きませんでした。


でも初発の時、次女も頑張ってドナーになって通った道なのだから私にも出来ない訳ない。


と自分に言い聞かせていました。



夕方には、点滴のルートが確保されました。


気持ちがソワソワしてあまり食欲もなく、その夜は寝付けませんでした。




当日になり、娘の付き添いをしているパパが様子を見に来て廊下で話をしました。



パパが

「痛い思いさせてごめんね…


俺がドナーに選ばれたら良かったんだけど…


次女もママも頑張ってるのに、俺だけ何も出来なくて…」


とかなり落ち込んでる様子でした。



「そんな事ないよ!


仕事もあるし、交代出来る時はしてくれてるしすごく助かってるよ。


移植した後の付き添いは、パパしか出来ない事だし。


私も頑張るから、パパも暗くならないで頑張ろう!」

と明るく言いました。


パパは、そうだね。頑張るよ!

と言いました。



色々話をしていると

時間になり看護師さんが呼びに来ました。



看護師さん、パパと歩いて手術室まで行きパパに

「行ってくるね。」


と手を振りました。



パパは心配そうな顔で手を上げました。




手術室に入ると、沢山の先生や看護師さんがいました。



ベッドに横になって心電図や血圧計、パルスオキシメーターなどの装置を付けられ



「麻酔流しますよ。」

と声を掛けられました。



「はい。」

大きく深呼吸しました。



お願いします。お願いします。娘を助けて下さい。私の骨髄液、血液が娘を治して下さい。



心の中で何回も何回も繰り返しながら、やがて意識が遠くなっていきました。