こんにちは

まーにゃですニコ


今日は日本刀のお話です。


玉鋼たまはがね



日本刀の原料の「玉鋼」(たまはがね)。

世界で最も純粋な鋼とも言われています。


玉鋼は、

たたら製鉄の鉧押し法(けらおしほう)という、

「直接製鋼法」で、

ごく僅かしか作ることのできない貴重な鋼です。


玉鋼は炭素量が11.5%程度とされ、

とても純度が高い鋼なのだそうです。


僅かに含まれている不純物も、

折り返し鍛錬」と呼ばれる、

叩いては伸ばし重ねて、

また叩いては伸ばし重ねるの作業を

15回ほど繰り返すことで

徐々に分散・細分化されていきます。


折り返し鍛錬


玉鋼に含まれる非金属物質は、

非常にやわらかく伸びやすいので、

折り返し鍛錬」をすることで、

日本刀を粘り強くしたり、

美しい文様をつくったり、

研ぎ性を高める性質があるため、

刀にうってつけの鉄素材なのだそうです。


日本刀作りには、

「非金属物質」があってこそ、とも言えますね!


たたら製鉄

鉄鋳物の生産については、

原料の鉄を生産する たたら吹き製鉄技術の進歩が

欠かせません。


たたら製鉄の発展は、

如何に高温を得るかの技術にかかっており、

送風技術の発達が重要となります。


江戸時代中期に、

天秤ふいご」が出現したことが転機となり、

江戸時代はたたら製鉄の完成期となりました。


天秤鞴てんびんふいご


日本古来の「たたら製鉄」で作られる、

不純物の含有量が極めて少ない純粋な鉄のことを

和鋼」(わこう)と呼ぶのに対し、


「西洋式近代製鋼法」(原材料に鉄鉱石を用いて、一気に高熱処理を施して大量の鉄を作り出す製鋼法)で産出される、

不純物を多く含む鉄のことを一般に

洋鉄」と呼びます。


洋鉄にも優れた点はありますが、

日本刀の、刃文や地鉄の美しさ、

刀身そのものの頑丈さなどは、

玉鋼のそれに及ばない、

という研究結果があるそうです。



日本刀の美しさ


日本刀は折れず、曲がらず、良く切れるという

実用的な三つの条件に加えて


刀身の地肌や

刃文や

ゆるやかに孤を描く姿の美しさ

世界に誇る芸術で、

職人の技術と心意気と誇りを感じます。


戦いの道具としての使命を終えた現代においても、その芸術性は高く評価されていますね。