こんにちは

まーにゃですニコ


今日は和紙について。


以前に書いた、おみくじの記事です。


紙使用大国

日本に紙の製造が伝わったのは七世紀はじめ。

最初は貴重品で庶民と縁の薄かった紙が

子どもの絵本や

ちり紙にまで使えるようになったのは

世の中が

平和で安定した江戸時代になってから。



鈴木春信「座敷八景 あんどんの夕照」


紙の産地も

土佐、美濃、越前、若狭、駿河をはじめ

全国に広がり各地で特色のある紙を

生産するようになりました。


さまざまな紙製造の技術開発も進み

紙の用途も拡大しました。


特に出版文化の発展は

紙の需要を大きく伸ばしました。

中世末期のお 伽草紙 から発展した浮世草紙が

 元禄年間(1688~1704)に隆盛をきわめ

 洒落本、人情本、滑稽本、談義本、 

黄表紙 などが流行し、

紙の需要を拡大させました。


画本東都遊』より「絵草紙店」 / 葛飾北斎


また、庶民の生活様式も変わり

障子、  ふすま 紙はもちろん

鼻紙やちり紙までもが

生活必需品になりました。

歌川広重  /  東海道五十三次の内 赤坂

夕食前の旅籠の様子を描いた作品ですが、

画面左から、障子、襖(ふすま)、行灯(あんどん)、提灯(ちょうちん)、衝立(ついたて)とたくさんの和紙用品が登場しています。


紙屑を利用するリサイクル社会


江戸市中を行く紙屑拾いと古紙問屋

発展したとは言え

紙はすべて手漉きだった江戸時代

紙はとても貴重で

古紙の回収は産業になっていました。


紙屑買いは

町を巡回して古紙を買い集める商人で

集めた古紙はさらに

紙屑問屋が買い取っていました。


放っておけば朽ちてしまう紙を拾うことが

職業として成立していて

さらに資源の再利用と町の清掃を

同時にやっていたのだから

徹底したリサイクル構造の社会だったのですね。


この、物を大切にする精神と

再生させる技術と

清潔の観念と

江戸がいかに優れた大都市だったかが

わかりますねラブ