かなりかなり、本当にかなりの空白をもって再開するこのブログ。

もとより少なかった私の読者も、すでに焚火の煙のように離れ去ってしまったかも知れない。冬を迎える私にはそんな世の常もまた風流。



さて、一年を通して「読書の秋」を送っている私は、先日、志賀直哉のとある短編集をBOOK・OFFで108円で購入。
収録作の1つ「小僧の神様」に凄い衝撃を受けた、という話です。

志賀直哉といえば「和解」そして「暗夜行路」とくに後者は近代日本文学の最高峰などと言われてます。

実は短編もかなり残しているようで、不勉強な私は、そちらは知らなかったと白状しなくてはなりません。読めば驚く佳作の数々があったではありませんか。

中でもこの「小僧の神様」

…秤屋の小僧が、知らない人に寿司をご馳走してもらう。

たったこれだけの話を、物凄く深い小説にしてしまう志賀直哉の凄まじさ。天才っているもんです。

ポイントは、寿司を奢った人が抱く「へんに淋しい、いやな気持ち」
これを全く説明しないで読者に委ねてしまうもんだから、読後感が実に妙。

5分で読んで5日考える…そんな深い短編でした。


そう言えば私も、ススキノのホステスにハマった時期がありまして、食事奢ったりプレゼント贈ったりしてた訳です。
そもそもスナックに勤務していた私がよそのホステスに入れ込む…紺屋の白袴とはこの事か?ちょっと違うか。

しかしながら
(※ここから自己弁護で暴走します)
金と時間は大量に浪費したが、結果的に楽しかったから、それでいいんじゃないの。別に虚しくはなかったぞ。
中には深い関係になった相手もいるし、しからば、それを風俗店に換算するとモトはとってるハズ…わはははは(←滅茶苦茶)


ああ、なんたる竜頭蛇尾。
志賀直哉が泣いている。