逃げる前に、Tさんに今まで撮られたビデオや写真を処分したかった。
だけれど、用心深いTさんが、簡単に私に見つかるような場所に隠している訳がない。
Tさんが仕事に行っている間に、思い浮かぶ場所を全て探したけれど、とうとう見つからなかった。
もう時間がない。
早くしなければ、子供が産まれてしまう。
子供が産まれてしまってからだと逃げるのが困難になってしまうだろう。
気持ちばかりが、焦っていた。
そんな時、Tさんの元奥様から電話が来た。
Tさんも、元奥様については信用しているのか、すぐに私に代わってくれた。
元奥様は、私が逃げれたかの確認に連絡してきたようだった。
そして、私が、まだ、Tさんのマンションにいるのを驚いていた。
元奥様は、ハイ、イイエで答えるように私に言った。
そして、これからの事を聞いて来た。
ハイ、イイエしか言わない私を不審に思ったTさんが、携帯を取り上げた。
そして、元奥様に、話の内容を問い詰めていた。
だけれど、元奥様は、上手くごまかしてくれた。
もう、元奥様は巻き込めない。
私は、決行日を決めた。