あの日あの時 | ぼっちという肩書き

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■JGTCで4勝。多くのファンから愛されたレーシングドライバー、山路慎一が急逝
(AUTOSPORT web - 05月26日 20:10)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=186&from=diary&id=2897962



あの日あの時、

弟がGT見たいというので、プライベートでFISCOのグランドスタンドにいた。

レース展開を把握して楽しもうと、コントロールタワーの正面あたりに着席。


雨の中、いよいよ始まる!ってワクワクするも、

フォーメーションラップからして水しぶきがすごくてマシンの判別さえつかないわけですよ。

こりゃドライバーも何も見えてねんだろなー的な。あぶねーなー的な。

そんな、雨と轟音でレースが始まったんだかなんだかわからない中。



「チュドーン!」という爆発音が鳴り響いた。

目をやると、たいそうでかいきのこ雲。

大爆発、炎に包まれている。

戦争の一コマのような光景に、

騒然、緊張感が張り詰めた。




モニターに映し出される、炎にまみれるフェラーリ。

あの爆発を目の当たりにしたら、近寄れる者なんていないはず。




見ていた者すべてが固まる中、

自分のマシンを止めて救出に向かったのが山路選手。

足がすくむオフィシャルの消火器を奪って炎に立ち向かい、

黒焦げのドライバーを引きずり出す姿を、皆呆然とみつめていた。



その後レースがどうなった、とか全然覚えてないけど、

この事故後の一部始終だけははっきり映像として目に焼き付いている。

まさかあの黒焦げで引きずり出された方が復活されたなんて、信じられないくらい。

あのおそろしい惨状の中、助けにいける山路選手すげーな、と。




その後ぼくは転職を機に、

山路選手から見て、先輩ドライバーのとこの若者

として顔見知りにならせていただくのだけど。



エリート育ちのプライド高い系。

そんな奴に負けない俺が一番速いぜオラオラ系。

1ミスが命取りの世界でひっそりギスギス系。

っていう僕の勝手な感想だけど、そんな感じが多く見受けられる中で、



いつも笑顔で、気軽に挨拶できて、話しかけられる親近感。

ワークスドライバーになっても、ハンドル離せばいつも一歩ひいてる謙虚さ。

走りの事はよーわかりませんが、

僕が絡ませていただいたドライバーさんの中で一番リスペクトしうる方でした。



自分の力でのし上がり、

走り屋あがりのハコ育ちでワークスドライバーを掴んだ、

土屋さんに続く、走り屋の英雄でもあります。




そんな人だから、あの炎に飛び込んでいけたんだろーなー。



今日仕事中のあいまに、

ブログを読ませていただいたんだけど、

闘病中にかいてたのかと思うと、泣けてきた。

あいかわらず、かっこつけてないなーと。

でもすげーかっこいい(笑)



日本のレース界は偉大な方を失いましたね。

残念です。