『銀座二十四帖』
日活時代の【川島 雄三】監督作品をまた一本☝、、
川島監督の「銀座愛」が、、
これでもか!と伝わる、観光宣伝的ドキュメント映画?……ではありませんが、m(__)m
私が生まれる遥か前(笑)の、私の親父世代が、遊んでた時代の銀座の情景が堪能出来る作品です(笑)
◇ 1955年作品(日活)
監督 : 川島 雄三
助監督 : 今村 昌平
原作 : 井上 友一郎
歌とジョッキー : 森繁 久彌
出演 : 月丘 夢路、三橋 達也、河津 清三郎、北原 三枝、大坂 志郎、芦田 伸介、岡田 眞澄、浅丘 ルリ子、佐野 浅夫
〈いつもより長めのあらすじm(__)m〉
通称コニーこと三室戸 完(三橋 達也)は、銀座で花屋を経営しながら、街に暗躍するヒロポン密売組織の撲滅を目論んでいる。
コニーの店で働く若い娘・ルリ子(浅丘 ルリ子)達は、ヒロポン中毒者の孤児達で、コニーが、みんなの生活の面倒を見ている。
ある日、コニーの店に、京極和歌子(月丘 夢路)が、買い物に訪れ二人は知り合い、徐々に惹かれ合うが、、
和歌子は夫・克巳(河津 清三郎)と絶縁状態で実家に帰っているが、幼い一人娘を、鵠沼の夫の実家に残していて、生活の目処が立ち次第、娘を連れて来ようと考えている。
その為に、この銀座での商売に必要な資金を工面しようと、父が遺した絵画を画廊に展示して貰うが、、
その中の一枚、和歌子の少女時代の肖像画に記された「GM」のサインを見たコニーは、、別れ別れとなっていた兄の三室戸 五郎の作品ではないかと直ぐ様、察した、、
和歌子にとっても肖像画の作者・五郎には子供の頃の儚い憧憬の念があり、手放したくない作品であった。。
しかし、この肖像画の作者に名乗りを挙げる画家・桃山 豪(阿部 徹)やプロ野球のスカウトマン ・三星 伍郎(芦田 伸介)らが次々と現れ事態は混沌とする。。
その後、和歌子の夫・ 克巳が、ヒロポンの密売組織に関係する男だと知ったコニーは、、彼を調べ進めると「GM」と名乗る組織の黒幕が居ると言う情報を聞き付けた。
コニーは、和歌子の気持ちを伝える事と兄の真相を確かめる為、彼の居るアジトへと向かった。
克巳の正体は?
そして、コニーの兄・五郎は生きているのか?
…………………………
(★ネタバレしますm(__)m)
あらすじ見ても何だか、複雑で、ワケ分からんですよね……m(__)m
整理すると☝
三室戸 完 (コニー) ※正義の味方
➡銀座を愛する男、花屋を経営しながら麻薬密売組織撲滅に、日夜励んでいる。
京極 和歌子
➡夫との不和で実家に帰っている人妻で、
この銀座で商売を始めようとしている。和歌子の肖像画の作者がコニーの兄では?
京極 克巳
➡和歌子の夫、麻薬密売組織の黒幕?はたまたコニーの兄か?
望月 三太郎
➡和歌子の実家前でいつも絵を描いている画家志望の男だが、盛り場等、至る所に出没する不思議な男……?
仲町 雪乃
➡大阪に住む和歌子の姪、雑誌「平凡」のモデルオーディションに大阪代表として参加する為、上京する。男性関係もご盛んです👍
他にも、、コニーの子分・ジープの政やルリちゃん、、雪乃のBFシューチャンボーイ、野球選手の赤石や、、銀座の怪しい連中やら。。
、、かなり、とっ散らかってますm(__)m
とにかく、【森繁 久彌】さんの歌『銀座の雀』とディスクジョッキー(ナレーション?)が、目立ち過ぎて、、最初はどうなることやら?と思って観ていたが……その内クセになり、、ジョッキー来ないなぁ!なんて思ってしまう程、、思いの外、ソフトな森繁さんの洒落が利いた語りにハマってしまっていた👍
本作での奇才川島監督の真骨頂は、この森繁さんのジョッキー起用でしょう!
「大銀座のネオンの明るさは………南は久留米市、北は秋田市の使用電力に匹敵するそうでございます。。」まさか、、出任せの様にもホントの様にも聞こえるこの曖昧さが、、面白いし☝サイレント映画の活弁士の如く、、「みゆき通り」を、パリのシャンゼリゼの如く紹介する所は、流石👍👍
⬆殆んど本編とは関係無い事、ばかり喋ってます(笑)
…………………
物語自体は、勧善懲悪のヒーロー・サスペンス&ラブロマンス調?に、話は進み、、☝
コニーがナシをつけに和歌子の夫・克巳の元へ行くが、、
行き着いた先は、やはり悪の巣窟、京極克巳のアジト……どうするコニー?ガンバれコニー!
そこに「GM」= 兄の五郎は、居るのか?
ドキドキなシーン展開(・・;)
やっと、そのビルの屋上で、
克巳と初対面するが、、兄・五郎は克巳の友人であったが、、既に他界していた。。
やはり、克巳は三室戸 五郎➡GMでは無かったのだ……
そこへ、ずっと京極を張り込みしていた警察・望月(大坂 志郎)らが押し入り、銃撃戦の末、悲劇が起こる。。
多くのネオンサインが夜景を彩る中での戦い、、、
なんか『ブレード・ランナー』みたいだった💡💡
そして、、
森繁ジョッキーが最後の登場。。
「悲しい別れにも、楽しい出会いにも花があってこそ……貧しい心も、豊かに彩られる」
「サヨナラだけが人生、というものでありましょうか、、」
最後は、川島監督が好んで使われた有名過ぎる科白で締め括られた。。
娘の居る京極の実家に戻る決断をした和歌子の元へ走るコニー、、、
[SAY IT WITH FLOWERS]
思う心を花で伝えよう❗としたが……
結局二人は、結ばれる事はなかった。。
切なくも、儚い大人のラブロマンスでした。。
………………
が、☝
私はコニーのヒーロー冒険活劇の様に観ていました(笑笑)
★★★
………………
⬆銀座の与太者あがりのコニー役【三橋 達也】さん、、ベレー帽やスタイリッシュなシャツが、正に「正義の味方」を表している様で、カッコいい✌川島映画での、その他の三橋さんと比べると、以外な役柄でしたね!(笑)
⬆「アプレの象徴」「じゃじゃ馬娘」等と言われた雪乃役の【北原 三枝】さん、、
おきゃんな大阪娘(大阪弁は話しません‥)❗溌剌とした若さが新鮮に感じます!本作ではコメディリリーフに徹した感じですね👍
⬆デビュー間もない当時15歳の【浅丘ルリ子】さん、、まだまだ初々しくて元気な娘さん!
既にキラキラしていてスターの片鱗を充分に感じることが出来ました👍
今は無き「大阪球場」にて、、
「東京スネークス」のエース赤石峰男投手役の【岡田 眞澄】さん、、ガールフレンド雪乃からの「スライダー」のサインに頷き見事三振に打ち取るシーン!最高です☝
その他、幼少の頃、ギリギリあった「チンチン電車」や「オート三輪車」等も、懐かしかったですね👍