『続・男はつらいよ』

前作に引き続き、短期間で制作、公開された続編。

本作から、さくらの出番が控え目になり、マドンナとのエピソードに重点が置かれる事と、
実母との再会等、「寅さんシリーズ」では、希な展開もあり、、より人情話に磨きがかかってくる。

◇ 1969年作品
監督 : 山田 洋次
主演 : 渥美 清、倍賞 千恵子、佐藤 オリエ、山崎 努、東野 英治郎



〈簡単なあらすじ〉

車 寅次郎(渥美 清)は、相変わらず日本各地を巡る、フーテン生活を送っていたが、
旅の途中に、故郷・葛飾柴又の叔父母の家に立ち寄った。

直ぐに旅立つ筈であったが、たまたま高校時代の恩師・坪内(東野 英治郎)の家を見つけ、懐かしさのあまり、訪ねて見ると、子供の頃から良く知る娘・夏子(佐藤 オリエ)とも再会することに、、
歳を重ね美しく成長していた夏子に、寅さんは一目惚れしてしまう。

寅次郎は、坪内家での酒盛りで羽目を外し、栄養過多で胃ケイレンを起こして病院へ入院する事になり医師・藤村(山崎 努)の診療を受ける、、
次の日、舎弟の登(津坂 匡章)が見舞いに来るや病院を抜け出し韓国料理屋で食事をするが、、そこで事件を起こし、、また反省の旅に出る事になる。。

その旅先は京都であったが、、
寅さんが京都に居座る理由は、まだ幼少の頃、寅さんを捨て出奔してしまった母・お菊が、風の噂でこの地に暮らしていると聞いていたからだった。。
しかし、中々、踏ん切りが付かず、母に会えずにいたが、、たまたま観光旅行に京都を訪れていた坪内先生と夏子に説得され、母に会いに行く決意を固めた…………

………

本作の失恋シーンは、前作と比較して、寅さんにとってかなりショッキングだったと思います。。二人の関係についての前フリも沢山あっただけに、ちょっと残酷で可哀想でしたね。。

これだけ、献身的なマドンナじゃ、惚れて当たり前ですよ寅さん……
正に『男はつらいよ』です……

しかし、、
お約束の、禁句言葉ネタ(?)の流れは最高に笑えて、寅さんさえもその後「お母さ~ん!」を、引きずってしまう、渾身のコメディシーンでした!
わかっちゃいるんですが、、ハマってしまいますね🎵

また、寅さんと夏子が母が働くと噂で聞いていたホテルに行くと、、そこは「連れ込み旅館」で、、已む無く入室した部屋での、ドギマギした二人の下りは、大変面白かった👍

そして、
ラストでは、、藤村と夏子夫妻の新婚旅行先の京都で寅さん母子を目撃するが、、
声は掛けずに、二人の様子を優しく見つめる夏子の顔が、、寅さんを思う気持ちに溢れていて救われた気分になった、、

逆に会わずに終わる所が、寅さんへの最後の優しさ。。

うまいね~、じ~んときた。( ;∀;)

……………

本作のマドンナ【佐藤 オリエ】さんは、、その後も色々な作品に出演していて、、
当時から、好きな女優さんだったと記憶しています。
妙に懐かしく、、恥ずかしながら胸がキュン!としてしまった。
(ジジイが、気持ち悪いですねm(__)m)