今回の屋久島ツアーはミステリーツアーで、参加者はどこに行くのか当日までまったく聞かされていませんでした。

3日目にたんかん農園を訪れたのですが、私は知らなかったのに先方は私が行くことを聞いていたようで、たんかん農園のオーナーのお友達がインディアンフルートを聴いてみたいと何人か集まっておいででした。

農園での演奏の模様。実はギックリ腰になった直後です。

ルピシアとも取引しているという白川茶園のオーナー、白川さんもいらしていて、お話を伺っていたら「たんかん茶は作るのが一番簡単なのに一番売れるんだよ。シナモンなんて育てるのにえらい苦労するのに全然売れないんだから」と笑いながら仰いました。

皆さん笑っていましたが私にはそれがハッとさせられる言葉で、というのもほとんどのインディアンフルート奏者の作る曲って基本の五音音階だけで作られた非常に簡単な曲ばかりなので、「なんでもっと真面目に曲作りしないの？」と思っていたのですよ。

そんなわけで私の作る曲はインディアンフルートで吹くにはやや難度の高い曲ばかりになっているのですけれども、旋律が複雑化するにつれてあんまりインディアンフルートっぽく聞こえないという傾向を自分でも感じていたのです。

シンプルに五音音階を吹いているほうがインディアンフルート本来の魅力を出せる気はしていたので、簡単に作れる曲の方がかえって聴き手の皆さんの期待するものを提供できるのかもとは思いました。

簡単に無理なくできるというのは、それだけ「向いている」ということでもありますからね。

とはいえニューアルバムの曲はもう8割方作ってしまったので、この教訓は次作以降に持ち越すことになりそうです。

ニューアルバムはシンプルとは真逆の、ある意味とっても私らしい作品になる予定。どうぞお楽しみに。

屋久島に行くのは今回で4回目でしたけど、お茶が特産品だとは初めて知りました。

白川茶園さんの公式サイト

たんかん茶の学び