眼科医院におけるレーシックの意義 | 経営コンサルティング《ここだけの話》高野聖義

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眼科医院、歯科医院、整形外科の診療所経営コンサルタント 高野聖義(昌則)です。


眼科医院においてレーシック治療というものの存在意義が変わろうとしています。保険請求できる分野としての確立がなされる一方、自費診療でのレーシックという分野の収益性が急激に落ちています。


そもそもレーシックという手術は、健康な角膜に対してアプローチすることになりますので、病気の治療という認定がされにくい分野の手術です。不健康な状態に対してアプローチすることが治療ですから、そのような解釈もされるのですが、目が見えにくいということ自体が健康か不健康かという見解は患者さんには理解しにくい部分でもあります。


レーシック手術後、不調を訴える方も多くおられます。そのような患者さんをいかに救っていくかということも重要です。しかし、検査上では良好と判断せざる負えないケースも多く、難しい診察であるといえます。検査の上で良好と診断されるケースでは、患者さんへの説明をじっくり行う必要があります。また、治療を施すことのできないケースもあると聞いていますので、この点は今後の医療の大きな問題となりえる部分でもあります。


大手レーシック医院も閉鎖になる時代です。設備投資の対象としてのレーシック手術機器をいかに考えていくのかということは、今後の検討材料となるといえます。多焦点眼内レンズへの術後アプローチとして必要なのかどうか、これは医院の今後の成長ストーリーの中でじっくり考えるべき内容であると言えます。