医療コンサルタントの高野聖義(昌則)です。
医療機関において人の教育は重要です。
医療機関での収入に対する人件費率を見ると40%程度となっており、最も経費率が高い項目です。
当然、人を教育し、育成していかなくては医院の発展はありません。
教育の第一前提として重要なことは、理解を深めるということです。
表面的な理解から、本質的な理解をしてもらう必要があります。
本質的な理解にたどり着くためには、「考える」必要性があるのですが、「考える」ことは労働ですから、普通の人は何も考えなくてもいいように工夫していきます。
スタッフは、「昨日と変わらない今日が大好き」ですから、変化を好みません。
なぜなら、何か変化してしますと変化に順応するために考える必要があるからです。
つまり、この「考える」ということをスタッフは嫌がるのです。
何も考えなくてもいいような楽な生活をしたいということが本音です。
考える習慣がないことが普通の状態となります。
その中で「考える」作業を続けていただくために必要なことがあります。
それは、質問をするということです。
通常は、指示を伝えるだけでとどまっています。そこに質問を付け加えます。
「わからないところはない?」
「他にもこれでお願いしたいことがあるけどわかる?」
「作業上問題になりそうなところはあるかな?」
「他のメンバーにも伝えて欲しいけど、できそう?」
など、質問の種類は多数ありますが、本当に理解できているかを質問していただきたいのです。
但し、このやり方は相手にやや高圧的な印象を与えます。
なぜ、このような質問をするのかという点に関しても十分に理解していただく必要があります。
考える習慣をつけることは難しいことです。
毎日の業務を抱えながらの対応ですので、どうしても実施しにくいというのが実情です。
ミーティング中などの比較的時間のある時に実践していただければと思います。