企業の成長のために | 経営コンサルティング《ここだけの話》高野聖義

経営コンサルティング《ここだけの話》高野聖義

経営コンサルタントが語るビジネス情報。医療機関の医療コンサルティングにまつわる「ここだけの話」や、最新ビジネス事例について解説。

お久しぶりです。最近アップしませんでした。
 
実は入院したとか、実は海外出張だったとか、おもしろいネタはありません。

単純にサボってました。
 
書きたいネタはたくさんありますので、一気に披露していきます。
 
 
さて、最近の仕事なのですが、いろいろと仮説を構築して検証して提案してという繰り返しでした。コンサルタントって怖い商売で、全くゼロの状況でも何かしらの答えを出してこないといけないのです。
 
辛かった。そのお話はまたの機会に。
 
今日の出来事から感じたことです。
 
今日のお客様との打合せでこういわれました。
 
「あのー、なんでそんなことできるのですか?だって、実際にやってないじゃないですか、商売。だけど、正直、もう10年もやっている私よりも詳しいじゃないですか?なんでなんですか?」
 
単に目の前で広告に掲載する原稿を手書きで書いていただけなのですが、とても驚かれたのです。
 
「うーん、何でですかね?」
 
「そんな風にやってくれって言われても、私がやると3日間はかかります。」
 
「そうですかね。やってみたらすぐできるんじゃないですか?」
 
「そんなことはないです。だって今週一週間悩んでたんですよ。原稿!?」
 
「そんなこと言ってもなんでですかね。私、10分以上かけると書けないんですけど」
 
深刻な表情の社長の前で、変なことも言えず、言葉に窮してしまいました。

別にそんなに凄いことではありません。

謙遜じゃなくてですよ。普通に原稿なんて書いているし、あんまり時間かけると変な雑念が入ってきて、あんまり当らなくなるんです。

だから、あんまり時間かけなくていいですが、これにびっくりしているんです。
 
さて、ここで社長は大きく分かれます。
 
 
 1.なら、俺はこいつの能力を超えてやる!びっくりさせるものを作るぞ!
 
 2.なら、俺はこの仕事はこいつに任せる。他の仕事やろう!
 
 
内容によっても違うのですが、成長する社長は2のパターンです。

何でもできるスーパーマンはこの世にいません。いるのかもしれないけど、私の住む世界にはいません。だからいろいろな商売があります。広告の原稿を作るのも、プロに任せればいいのです。もしくはセミプロ。私は仕事上広告の原稿を書く必要があります。だから短時間で書けるように訓練しています。
 
ですが、会社の社長が原稿を書く必要はありません。

しかし、代わりに書いてくれる人が必要です。
 
それを探すのが、社長の仕事です。
 
原稿を書くことは重要です。実際に伸びている企業でも、広告の原稿を書いている社長はたくさんいます。だけど、これは半分趣味です。企業が成長するためには、必要条件として広告の原稿を書くことがあるわけではないのです。
 
さて、もう少し話を実際の生活に落としてみます。
 
私はシステム系のベンチャー企業にいました。

なので、データベースについての知識はあります。実際にUNIXを使っていましたので、多少はできますが、本職には絶対に勝てません。
 
ある程度わかるからこそなんですが、本職にはかなわないと思います。

だから、自分の思い描くシステムを構築してくれる企業を探し、システム案件を代わりにやってもらうのです。
 
そのシステム会社はたくさんの職人がいました。その職人の知識はものすごいです。3年くらい同じ仕事をやっていったら追いつきますが、そんなに時間をかけるつもりもなかったので、自分の知識にないことは聞いていました。
当時はあんまり聞けなかったのですが、今から思えばもっと聞いていたら、もっと仕事は楽になったんだろうなと思います。
 
さて、人にやってもらう仕事には、2通りあります。
 

 一つは、「自分ができることをやってもらうこと」

 もう一つは、「自分ができないことをやってもらうこと」
 
実は人として成長していくためには、言いかえると人の上に立つためには、自分ができないことをやってもらうことが重要なのです。
 
会社組織は同じ人間を集めることで成長するわけではなく、異質な人間を集めることで成長します。その人の長所を伸ばしてあげて、同じ三角形の集まりから、いびつな図形の人間の集まりにする必要があります。
 
中には真ん丸の人もいます。正方形な人もいます。直線に近い三角形の人もいます。それぞれ、様々な形をしている人をうまく使っていくこと。これが社長が成長するためのポイントです。成長期にある企業では面白いことに、ばらばらな人が集まっています。

残念ながら、成長しきれない企業は、同じ形の人が集まっています。
 
成長する企業のばらばらな人材も、実は一番真ん中には、同じ核が埋め込まれています。これが企業理念です。
 
ばらばらな人材の共通点が、企業理念に対する共感、共鳴なのです。
 
だから、企業理念は重要です。バラバラな動きをする人々をまとめる唯一の共通点なのです。
 
 
会社の理念を朝礼で唱和します。
その理念の意味をディスカッションします。
普段の行動に理念を落とし込みます。
こんな地道な作業をしていくことで企業理念は浸透していくのですが、これをしないと、企業組織はいつの間にか、利益の追求のみになったり、サラリーマン化していくのです。
 
 
 
かなり話が飛びました。
 

今の仕事をやっている中で、どれだけ他の人に仕事をやってもらっていますか?

会社内で自分ができないことができる社員がどれだけいますか?

その社員を認めていますか?
 
 
 
自分が大きくなるためには、他に仕事をやってもらう人を数多く作る必要があります。

その一部分をやっているのが、私たちコンサルタントなのです。だからうまく使って欲しいのです。
 
さて、もう一度、自分の会社をチェックしてください。
 
 □あなたの企業の理念は何でしょうか?
 
 □会社の皆さんは、同質化していないでしょうか?
 
 □しっかり従業員の方の長所を伸ばしているでしょうか?
 
 □自分のできないことを従業員の方、外部の会社にやってもらえているでしょうか?
 
 
チェックのない項目があったら、一度私に相談してください。解決方法をお教えします。では。