男性の検査日が、今週金曜日午前11時と決まった。
早めに到着していて欲しいと、釘を刺されたそうだ。
検査以外にも、外出できるのを機に、片付けておきたいことがある。
当日は、早めに病院を出ることにする。

 


面会が終わって、直ぐに、当日の移動手段を確保。
喜んで手伝ってくれる協力者が身近にいて、本当に助かる。
当日に男性が着る着衣も用意。
事前にお見せして、安心してもらうのが目的。
(そうした用意周到さをお持ちの方なのだ)

 

 

私が病室に到着すると、男性は、片付けるべき懸案事項をリストにして書きだしていた。
つまり、そうしたことができる程度に、今日の状態は良いと言うこと。
そのリストの中に、奥様の介護保険証を、入所先施設に届ける、という事が含まれていた。

 


そういや、年度替わりは、介護保険証も切り替えだったな。

 


ちょうど、明後日の水曜日が、私の外来診療日だ。
そして、私が通院に使っているバス路線の途中に、奥様が入所している施設がある。
なので、病院の帰り道に、途中下車して届けてきますと、男性に告げる。

 


抑えきれない何かが、どうしようもなくこみ上げてくる男性。
今まで2・3度、目に涙まで浮かべて感謝されたことはあった。
それだけでも、この気丈な男性からすれば希有なこと。
今日のそれは、胸の底に、男性の人生そのものにつかえていた何かが、綺麗に洗い流されたかのような姿。
それほど、入所されている奥様の事が、気がかりだったのだろう。

 

 

言葉にすれば、安堵、が一番適切だろう。
人生の最期に、何をもって安堵とするか。
これは、とても重い、と思う。
男性は、奥様の生活安寧をもって、安堵とされた。

 

 

奥様との事は、今まで散々、聞いてきた。
奥様と直接会ったことはないが、周囲から聞き及ぶ話では、奥様も「私の大切なダーリン」と言ってはばからない方だったそうだ。

 

 

男性の姿や言葉に、深く感じるところあり。
いよいよ正念場。

 

 

金曜日の検査云々は、当日朝のバイタルに依る部分も大。
少々の発熱なら、病棟は平気で外出許可を与えるだろう。
しかし、それが高熱なら?
そうした懸念を抱かせるぐらい、今週後半は陽気が大きく変動する。
ま、その前に、俺が朝、チャンと起きられるのか?という話だがw