今日のお昼過ぎ、男性宅を訪問。
ちょうど男性は、勝手口で靴を履き、一息ついていたところだった。
ちょっと家の周りを歩いてみて、大丈夫そうなら自転車で買い物に行こうと考えていた。
と言っていたが、どうもそれは無理のようだと判断されたらしい。
ならばせめてお昼ご飯を、近所のコンビニで買ってきたいと、杖を片手に歩き出した。
自然と私がお供する形になった。
それが奏功した!
5メートルほど歩んでは、一本の杖に両手を預け、息を整える。
また5メートルほど歩いては、息を整える。
自宅からコンビニまで、50メートルにも満たない。
その50メートルの往復が、とてつもなく長い道のりに感じられた。
これでは、とても自力で自宅に戻れるとは思えない!
そう心で案じながら、いざという時に備えつつ、私も歩を進めた。
やっとコンビニの入口にたどり着いた。
と同時に男性は、気力が失せたようだ。
体ごと入口ドアに預けるように体重をかけ、そのまま意識を失った。
足から崩れ落ちるように倒れた。
目は半目状態。
名前を呼びかけながら、目のまで私の指を動かしてみる。
見えますか?と問いかける。
返事がなければ、目線の動きもない。
意識が飛んでいるのは明らかだ。
コンビニスタッフが救急車を呼んでくれた。
にもかかわらず、意識が戻ってきた男性は「買い物をして帰らにゃならん」と言いつつ、立とうとする。
しかし立つことができない。
私は男性の上半身を抱え込み、語った。
もう諦めてください。
ココから病院に運びますよ。
こうなった以上、もうお父さんのワガママは聞けないよ。
いいですね、もう諦めてください!
とても幸いだったのは、男性の元近隣住民だった知人がたまたま居合わせてくれて、「強情張らずに救急車に乗れ」と語ってくれたことだ。
後はもう、周囲のなすがままだ。
私は、午後から予定していた用事をキャンセル。
救急車に同乗して、一緒に病院に移動。
医師から状況の説明を受ける。
取り敢えずは入院させて、経過を見ることになった。
遠方に住む息子さん夫婦に、ラインで連絡。
男性担当のケアマネに電話し、状況報告。
男性の強情に手を焼いていたケアマネは、半分、喜んでいた。
そりゃそうだろう。
近隣に住む知人に連絡を取り、入院準備の手伝いをお願いする。
看護師から聴き取りや入院の説明を受ける。
とって返して、私の家から大きなボストンバッグをとりだし、男性宅に移動。
落ち合った知人と二人で、入院に必要なものをかき集める。
二度目の入院準備なので、だいたいのものは、どこにあるか分かっている。
紙パンツや尿パッドなどもあったので、大層な量になる。
2回に分けて病院に運ぶ。
最後、午後6時に病室をおいとまする時、男性に尋ねた。
今の気分はどうかと。
不安感とかないかと。
たいそう安心しできたらしい。
安心して、気も抜けたのだろう。
目に全く力がない。(片眼は開けられなくなっていた)
語気も弱々しい。
今日は、男性が自転車で移動中、猪に突き飛ばされて骨折し、救急搬送で入院してから、ちょうど満7ヶ月目に当たる。
そのことに昨晩、気づいていたので、今日は絶対に何か起こると踏んでいた。
そして、その流れを作り、護ってくれる人も必ず現れると。
その通りになった。
息子さんご夫婦からは「全てお任せします」と、男性の今後を託された。
どのような経緯をこれから見せるか分からないが、決して一喜一憂することなく、最後の最後までお側で仕えさせていただこうと、決意を新たにした。
私も頭から血の気が失せたように、土気色の顔色らしい。
心配されてしまった。