今日はお月さまのお話です。

 

 

 

 

お月さまと言えば、小学生時代に天体望遠鏡でお月さまを観測した事を思い出します。

天体望遠鏡って言っても、そんな大層な品物ではなく、凸レンズと接眼レンズ、それに厚紙製の筒が備わって、簡単なアタッチメントと脚がつけてあるだけの、価格的に求めやすいものでした。
立派な赤道儀が付いているような望遠鏡なんて、とても高価で、手に入れるなんて夢のまた夢でしたもんw
私が望遠鏡を覗いていると、近所中の人がワラワラと集まってきて、即席のお月さま観賞会になったのを覚えています。


当時はアポロ計画による人類初の月面調査が絶賛実行中。
そのお月さまを眺めたいと、皆さん思ったのでしょうね、日本国中で天体望遠鏡が売れまくったのです。
おそらく私は、新聞配達で貯めたお金で買ったのだと思います。
私の親は、子どもにお小遣いを与えるような人ではありませんでしたから。


中学に上がると、立派な反射式の天体望遠鏡を自作したくて(買うと高いんですもん)、天文学や天体望遠鏡関連の雑誌を買ってきては、妄想をたくましくしておりました。
結局、スペック的に妥協できなかった私の理想は高過ぎて、自作は実現できないままで終わりましたとさ。




また、月で思い出すのは、仕事で出かけたイスラーム諸国です。
イスラームではイスラーム暦と呼ばれる太陰暦が、太陽歴に合わせて今でも用いられています。
伝統的なモスリムは、太陽歴なんて使いたくないところでしょうが、こうも社会がグローバル化しちゃうと、世界標準の太陽歴を無視するわけにはいかないのです。
そこで問題になるのは、モスリムにとって大切なラマダーン(断食月)。
出張日程とラマダーンが重ならないようにしなければならないのですが(ラマダーン中は、太陽が昇っている間は食事を取れないばかりか、厳格には唾さえ飲んではいけないのです。仕事になったもんじゃありません)、そのラマダーンが太陰暦に基づいているので、毎年、時期がずれていくんです。
そのラマダーン月の確認は、イスラーム諸国と仕事をする上では重要なことだったのです。




そんなお月さまですが、地球のお月さまは、太陽系内の衛星としては五番目の大きさを誇ります。
四番目までの衛星は土星と木星という巨大ガス惑星の月です。
首星が圧倒的に月よりも大きい。

 

 

 

 

その点、地球のお月さまは、首星たる地球の約1/4もの大きさ。
衛星としては、特大サイズなのです。
ちなみに、地球と月の距離は、こんな感じ。

 

 

 

 

 

昔はもっとお月さまは地球に近かったんですって!
現在でも、年に3.8センチ程度、遠ざかりつつあるそうです




月の成り立ちも物凄く劇的なもので、現在では「ジャイアント・インパクト説」が主流になっています。
約46億年前、原始地球が形成されて間もない頃に、なんと、火星ほどのサイズの天体が絶妙な角度で地球に体当たり。
火星程度といえば、地球の半分程度の直径をもつ天体です。
ガチで危ないやつです。
一瞬にして双方の地殻やマントルの一部が破壊、蒸発し、地球の周回軌道上に散乱。
その後、その欠片がそれぞれの引力で集まり、一週間ほどで現在の月が形成されたと言われています。
事件はバカでかかったのに、お月さまの誕生は、意外に早かったのですね。




そもそもの話、ジャイアント・インパクト説のような破壊的な説が持ち上がったのは、実はアポロ計画がキッカケ。
アポロ計画で月から持ち帰られた石を分析したところ、地球上で観測される組成と同じ組成が検出されて、皆さんビックリ。
なにせ、月の組成の一部が、地球由来だと分かったのですから。


近年になって、演算処理の高速化や、太陽系惑星形成の物理モデルが確立されたことで、46億年前の大事件をシミュレートできるようになりました。
結果、ジャイアント・インパクト説が支持されるようになったというわけです。


そして、この一連のエントリーと関わりの深い内容に、ここから突入していくわけですが、私たち地球に月がなければ、そもそも高度に進化した陸上生物は出現しなかったであろうことが確実視されているのです。


理由は様々あります。
あり過ぎます。


まず、地球の地軸が安定しているのは、月のような大質量の衛星があるおかげ。
月がなければ、地球の地軸はもっと不安定な状態になり、地球上の気象は生物にとっては過酷なものになっていただろうと言われています。


お月さまがなければ、地球の自転時間は8時間ほどになったかもしれない。

自転時間が早くなると、コリオリの力で大気の流動も激しくなり、常に強風吹き荒れる気象になったであろうと言われています。


挙句に、お月さまがなければ、地球の自転時間は太陽を周回する公転時間といつかは同じになり、常に同じ面を太陽に晒すことになり、結局、地球の気象は生命にとって過酷な(以下同文)。
そこまでなるには、かなりの時間がかかるのですが、結果として現在の金星のような状態になったかもしれないと言われています。
(月ほどの大質量を衛星としてを従えている状態では、そのようにはならないと考えられています)


お月さまがなければ、潮の満ち引きが起きない。(厳密には月がなくても潮汐は少しは起きます)
潮の満ち引きがもたらす各種影響は、数え上げたらキリがありません。
気象に関して一つ言えば、地球の海に海流があるのは、この月がもたらす潮汐力が大きく関係しています。(太陽の潮汐力や自転がもたらすコリオリの力もありますが、月のそれに比べると小さい)
この海流は、地球気象の熱エネルギー循環で大きな役割を果たしており、地球上の気温が、生命にとって適温と言える範囲内に収まっているのは、海流のおかげとも言えるのです。
車のエンジンで言うところのラジエターのような働きをしているのですが、そんな大切な機能を地球に与えてくれているのが、お月さまというわけです。


また、お月さまのような大質量の衛星が、常に地球を周回してくれているおかげで、他天体が地球に衝突するのを身をもって防いでくれたとも言われています。
お月さまがなければ、生命の大量絶滅はもっと頻繁に起こっていただろうと言われているのです。(それでも幾度かの大量絶滅があったことが確認されていますし、現在も大量絶滅絶賛進行中というのが生物学者の見解です。現在の大量絶滅の原因をもたらしているのは、人類です)
あの地球を1億年以上に渡って闊歩した恐竜が絶滅したのは、巨大隕石の衝突が原因だったと言われています。
お月さまは、恐竜はお好きではなかったようですね。




このように、挙げればキリがないほど、私たち人類の発生と生存は、お月さまのおかげなのです。




今後も天体観測技術の発達によって、他天体に於ける地球のような岩石型惑星の発見が行われるでしょう。
現在の観測技術をもってすれば、お隣の銀河に存在する惑星まで観測できちゃうのですから。
しかも、その大きさや大気の組成まで計測できちゃうというのですから、驚きです。




しかしです、その惑星がハビタブルゾーンに位置していても、地球のお月さまのような大質量衛星を伴っていなければ、高度な知的生命体は出現しえないのかもしれないのです。
地球が月という大質量衛星をもっているのは偶然でしょうか?
奇跡でしょうか?
いいえ、科学に偶然も奇跡もありません。
あるのは必然の連鎖であり、それぞれを必然たらしめたものを理論体系化するのが、科学です。




さて、ここまでささやかながらも天文学的な見地から、私たち人類という種がいかに奇跡的とも言える環境と歴史の上に存在しているかということを、簡単に俯瞰してみました。


私たちが存在するこの宇宙は、生命が存在するには過酷極まりない環境なのです。
そしてそのほとんどの領域において、生命の生存はおろか、発現さえ不可能なのです。


そうした事を、天文研究にかかわる一流どころの研究者は知悉しています。
彼らは同時に、こうした天文学的な知見から、この地球上に生きている人間は誰一人残らず稀有な存在なのだということも了解しているはずです。
そして、そこに人間の尊厳性、限りない可能性をも見いだせるのですが、そうしたお話はまたの続きとしたいと思います。




まったくもってメンタル系ブログっぽくない内容が続いて、すいません!


己を知るには、己が依って立つ背景を知らなければ、真の理解とはならない。
真の理解なくして、本然的な自我の解放はなし得ない。


そう信じて、自分の復習も兼ねて、つらつらと綴っております。
もそっとお付き合いいただければ、幸甚です。


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