今日も今日とて、栗さんのお見舞いに出かけたのだが、その前に、一緒に行くはずだった方から、「今日は他用で行けなくなった」と電話があった。
電話がかかってきた時、私はまだ布団の中で、寝ぼけた声で出たのだが、さて、困った。
今日はこの人の車での移動を、期待していたのだが...
車で行けるなら11時過ぎに起きればいいが、バスでとなると10時前には起きなきゃいけない。
しかし私は、もの凄く眠かった。
本当に起きるのが嫌だった。
でも、面会に行くと約束している。
栗さんに事情を伝えれば、今日の面会を無しにすることはできる。
でもねぇ、それでは私に大きな後悔が残る。
私の意思決定基準には、絶対に後悔を残さないという大原則があるんだ。
その大原則に照らせば、起きない、行かないという選択は私にない。
だから、エイや!と起き上がる。
眠いし、無理矢理起きたし、食欲なんか湧かない。
ま、朝早くにビスケットとリンゴをかじってるから、大丈夫でしょうw
いつも通りの午後1時に到着。
今日の面会は、とても大切なモノになった。
詳しい話は面倒臭いので省くが、栗さんから極度のイライラ状態を引き出し、その上で「あなたは傲慢なんだよ」、「人を見下してるんだよ」、「その大元は臆病なんだよ」と、彼女の抱える問題の本質を突くことになったのだ。
私の指摘が進むほどに、彼女のイライラは、さらにさらにつのっていった。
そもそも彼女は、自分が傲慢で、上から目線で人を見る人間であることを、自分で私に告白している。
それは本当の自覚から出た発言ではなかったが、それでも自分の問題をおぼろげながらにでも自覚し、何とかしたいという問題意識が無意識の内に働いていたが故の告白だったのだろうと思う。
さらに今日は、ことあるごとに「私、脅迫障害なんです」と、自分の抱える問題の原因は病にあるのだから、仕方がないじゃないか的な発言を繰り返す。
その割には、何度も何度も、自分の問題を自覚できない、克服できない苦しさを訴える。
そして、また言うのだ。
私、脅迫障害なんです、と。
そんなやり取りを何度か繰り返し、私の中でもイライラがつのっていた。
そして、そうか、そこまでして自分の問題の核心を知り、問題を克服したいのかと考え、きっとこの女性ならば耐え抜いてくれるだろうと信じ、私も覚悟を決めて、先のように、彼女の臆病さを指摘した。
それが、あなたの問題の根源なんだよと。
最初、相当、腹に据えかねている様子だった。
仕草や姿勢、表情に、ありありと表れていた。
そりゃ当然なお話で、とても厳しい指摘を、精神の病を抱えている自分を相手にされたのだから。
彼女からすれば、自分にとって一番の理解者で擁護者と信じていた私から、容赦なく自分の弱点をえぐり出され、まざまざと見せつけられたのだから。
それでも、私から様々に話して聞かせていくうちに、段々と顔を上げ、最後には私の目をまっすぐに見て話を聞くようになった。
大したお嬢さんだ。
こういう状態まで引っ張り上げられれば、もう大丈夫だ。
他にも申し上げたいことはあるけど、少し、自分でも考えてごらん。
シッカリ自分でも考えてもらった上で、続きの話をしましょう。
栗さんも納得だった。
ココまでで約1時間。
今日で入院から2週間と少し。
ウン、上出来なんじゃないか?
今までは、彼女の病気に配慮して、ここまでは言わずに来た。
しかし、今日の彼女の訴えは執拗だった。
彼女の療養が順調に進み、コレだけのやりとりを行えるだけの準備が、彼女の中で整ったからだろうと、勝手に思っている。
帰りの道すがら、一人でクスクス笑っていた。
人の事ならよく分かるのに、なんで自分の事となるとからっきしなのだろうと。
なにせ、栗さんに語った事は、そのまんま私にも当てはまる事なのだもん。
本当に人間関係というものは、自分を映す鏡なんだなぁと、笑っちゃったのだw
部屋に帰り着き、あまりの眠さに、ホットカーペットの上で一眠り。
夜は、今日届いたばかりのCDをパソコンに取り込んで、そのサウンドチェックをしながら、このブログを書いている。

