23年前の今日、午前5時46分。

 

6434人もの方々が犠牲となった阪神・淡路大震災が起きました。

 

私は、この前日から大阪に滞在していました。

 

NHK銀河ドラマ「愛を見つけた」で、宮川花子さんの役をやることになっていて

 

大震災が起きる前夜、宮川大助・花子さんのお宅にNHKの方々とお邪魔をし

 

いろいろな話を聞かせていただいていたのです。

 

打ち合わせが終わり外に出た時、ふと夜空を見上げたら

 

ゾッとするような、冷たい満月でした。

 

その月が未だに忘れられません。

 

美しさを通り越して、とても怖かったのです。

 

その怖い月に じっと見られているような気がしたのです。

 

 

翌朝方、大きな音とともに、地震が起きました。

 

大阪のホテルの高層階にいた私は、自分が「お盆の上の1個のお豆」になったような

 

気持ちがしました。

 

真っ暗闇の中で聞こえるのは、バスルームにあるガラスのコップが次々に壊れる音だけ。

 

ベッドから飛び出そうになるほどの左右の揺さぶり。

 

なんにも出来なかった。。。

 

真っ暗闇の中で、薄いシーツを頭からかぶり『もうこれは受け入れるしかないんじゃないか』

 

そう思っただけだった。

 

 

揺れが収まった後の静寂の時間が怖かった。

 

一体、今、何が起きたのか。想像すら出来なかった。

 

あの静寂の中で、たくさんの方々が、命と、家族と、人生と向き合い 

 

例えようもない壮絶な時間を過ごされていたのだと 後から思い

 

未だに、胸が苦しくなります。

 

 

image

 

 

自然は美しく。

 

でも時に、想像を絶する牙を剥きます。

 

人間は、いつ、どんな時も

 

自然に対する畏敬の念を忘れることなく

 

この地球で「自分は生かされている」という心を忘れずに

 

毎日を過ごしていかなくては・・・

 

あの冷たい月は、それを言いたかったのかな。と、未だに思う時があります。

 

 

合掌