──ある日
ひかりちゃんはるんるんるんと外を歩いてた。
「あー今日もすてきな一日ばいてー♪」
ひかりちゃんは、北中に通う、素敵な女の子。
黒髪のショートカットが、初夏の風に吹かれ、さらさらとなびいている。
伸び始めた田んぼの緑は、ひかりちゃんの透けるような白い素肌を今日も讃えている。
するとそこに
とてつもないイケメンがやってきた。
な…なん?あの人…超絶イケメンばいて…
ひかりちゃんはあまりのイケメンっぷりに心を打たれ、一筋の涙を流した。
するとイケメンがひかりちゃんに気づき、驚愕した。
「き、君はとても可愛いね...。まるでさわやかうしとりみたいだ…」
ひかりちゃんは驚きのあまりひっくり返った…
その人はとてつもないイケボを出すのだ…
「あ、あなたは……?」
「あ、ああ。すまない。私はめっちゃんというものだ…
ここを歩いてたらかわいらしい女の子が通ってね…君のことなんだが…」
えっ…?
ひかりちゃんはそこで思った。
もしかして自分はナンパをされているんだと。
たいていのことには気づかない鈍感な女の子、ひかりちゃんに、この時、鋭い女の勘が働いた。
「あ…あの…おほめいただきありがとうございます…
あの…もしかして、私に──」
「あっ…!すまない、いきなりひきとめて悪かったね、
でももし君がよければ、連絡先教えてくれないかい…?」
ひかりちゃんは歓喜の舞を踊った。
6組で踊ったダンス発表会並のキレを見せた。
こういうのはその場限りで散るものだと思ったからだ。
連絡先を聞くのだ、これは本気だ。
「あっ…!はい…!私なんかのでよければ…!ばいて…!」
「じゃあ…」
ふるふるというやつだ。
ひかりちゃんは素敵っ…!と思った。
そして嬉しくてテンションあがってたひかりちゃんはついノリで
「あ…あの……めっちゃん……好きです…!!!」
いっちゃった…!
一世一代の告白をした。
心臓は今にもはちきれそうで、いてもたってもいられなかった。
「えっ……???」
いつも冷静沈着なめっちゃんもさすがにこの時ばかりは驚いた。
「あ…それは告白、と受け取っていいのかな…?
まちがってたらすまないが……」
「あ…!はい……!こここ、告白です…!!!!!」
ひかりちゃんは髪の毛が逆立ってきた。
「めいわくだったらすみませんが……」
今にも泣きだしそうだ。
「あー…あの…すまないが…」
駄目だった...??
ひかりちゃんはついに涙をこぼしてしまった。
「ち、ちがうんだ…!
君が嫌なわけじゃない!ただ、君に私はふさわしくないんじゃないかと思──」
「うちめっちゃんじゃないとだめばいて…!」
めっちゃんは心を痛めた。
こんなに可憐なひかりちゃんが、穢れのない涙を流し、必死に自分に思いを伝えてるのだ。
だがめっちゃんは自分に鞭打ち、
「だめだ。君とは付き合えない。
第一君はまだ中学生ではないか。私なんかと付き合ったら──」
「じゃあ私、早く大人になる!!!
大人になって、めっちゃんを一瞬で惚れさせてみせるばいてね!!!」
ひかりちゃんはめっちゃんにそう告げ、走っていった。
まいったな…。
ひかりちゃんに2度もセリフを切られためっちゃんはおもった。
もう惚れているんだがな…。
でも、このままではめっちゃんメンバーになってしまう……。
めっちゃんはため息をつきながら、家に帰って行った。
あのとき話しかけなければよかったな…
いくらひかりちゃんが可憐でも、抑えていなければならなかったんだ…
めっちゃんは自分を責めた。
このあと、
大人になったひかりちゃんがめっちゃんに迫ったりしちゃうのは
また別のお話──
fin.