JR東日本、JR西日本、JR九州には下記に示す大都市近郊区間が設定されています。

・JR東日本:仙台近郊区間、新潟近郊区間、東京近郊区間

・JR西日本:大阪近郊区間

・JR九州:福岡近郊区間

 大都市近郊区間では下記に示す規則が「旅客営業規則157条」で示されています。

・大都市近郊区間内での普通乗車券での利用の場合、実際に乗車する経路に関わらず、最も安くなる経路で計算した運賃で乗車する事ができる。

・重複しない限り乗車経路は自由に選べるが、途中下車は不可。

・途中下車する場合は、実際に乗車した区間の運賃と比較して不足している場合はその差額を収受する。

https://www.jreast.co.jp/kippu/1103.html

 これに関して、2026(令和8)年7月23日のX(旧Twitter)でこんな投稿が反響を呼びました。


 このポストに賛否の反応がありました。問題は否定的な反応です。

・ルール違反だ。

・こんな投稿をして、世間からどう思われるか。

 上述の通り、「旅客営業規則157条」での規定に従っての乗車券購入及び移動の為、そもそも「ルール違反」には当たりません。また、投稿に何ら違法性もない為、「世間からどう思われるか」に対して配慮する必要もありません。

 しかし、否定的なコメントをしなければ済まない人がいるのも世の常です。投稿者は更にコメントをしています。


 投稿者も大変だと思いますね。

 大都市近郊区間は国鉄時代に設定されました。路線網が発達し運転経路が複雑化して乗客の移動経路の特定が難しくなった為、途中下車や1行程で同じ駅を2度以上通過する事を認めない事を条件に最短経路で運賃計算をする方式を採用しました。

 民営化後にエリアの拡大や新設が行われ、それまで経路通りに運賃計算していた区間も最短距離での運賃計算する区間が数多出ています。一例を下記に示します。

・熱海〜甲府間を東京経由で移動する場合

 エリア拡大前:熱海(東海道本線)→東京(中央本線)→甲府で計算

 エリア拡大後:熱海(東海道本線)→茅ケ崎(相模線)→橋本(横浜線)→八王子(中央本線)→甲府で計算

 つまり、JR東日本も運賃収入減少を見込んでいると考えられます。

 また、大都市近郊区間とそうでない区間との制度の比較もしてみます。

・東京〜熱海間の移動の場合(全区間東京近郊区間内)

 東京(東北本線)→大宮(高崎線)→倉賀野(八高線)→八王子(横浜線)→東神奈川(東海道本線)→横浜(根岸線)→大船(東海道本線)→熱海での移動も可能。ただし、乗車券の有効期間は当日限りで、途中下車は不可。

・東京〜函南間の移動の場合(東京〜熱海間は東京近郊区間内、熱海〜函南間は東京近郊区間外)

 東京〜函南間を東海道本線で移動する場合は乗車券の経路は東海道本線と指定される。ただし、品川〜鶴見間の移動については横須賀線も乗車可能。また、東京〜函南間の営業キロは100kmを超える為、途中下車は可能で有効期間は2日間となる。

 制度上でこの様な違いが出ます。その辺り、注意したいと思います。