完全に私的添付とメモ
バッハ《マタイ受難曲》コラール
St Matthew Passion, O Haupt voll Blut und Wunden
同じ旋律でクリスマスオラトリオでも歌われる、この美しいコラール。
もとの原曲は、当時流行していた別の作曲家によるもので、バッハはこれを何種類にも編曲しているが、特に、マタイ受難曲では5回このコラールが演奏される。
子供の頃、《J.S.Bachマタイ受難曲》公演に乗った時、子供ながらにこのコラールの度に、涙があふれた。
ドイツのルーテル派教会では特に、キリストの受難(聖金曜日)の典礼は重要視され、受難の日の讃美歌が歌われるが、Bach《マタイ受難曲》で5回繰り返されるコラールのメロディに歌われる、
《血潮したたる》こそがそれである。
キリストの誕生(クリスマス)と死(受難)の両方に、このコラールを盛り込んだバッハ。
救世主の誕生と死、すべてを貫くテーマ。
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そもそも、クリスマスは冬至の祝日。
◆12月25日(冬至の祝日)太陽の死と再誕の祝い クリスマス
冬至とは、日照時間が一年で最も短い闇の日であり、と同時に、これから日が永くなってゆく、太陽の誕生日でもある。そもそも、キリスト教国教化される前のローマ帝国では、様々な異教信仰がされていた。太陽神を祭る異教徒の、太陽の死と再誕を祭る冬至の祝日をそのままキリスト誕生の祝日にしたのが、クリスマス。
太陽(光)の死と誕生。
キリストは、光の子。
真っ暗闇の絶望の季節に希望の光が生れた、光の子の誕生日。
(実際に、キリスト誕生の頃、ベツレヘムの星(ハレー彗星)が見られた時期を天文学者によって推測すると、12月ではなくて、2月とか、別の月であったようです。もともとキリストのシンボルは魚(魚座)だし、本来キリスト誕生日が2月って、ぴったりな気もしますし、キリストのような革新的なちょっとエキセントリックな性格は、同じ2月でも水瓶座なんて、もっと納得できる気もする…)
◆3月25日(春分の祝日:受胎告知)聖処女マリアのもとに大天使ガブリエルが降臨し、受胎告知をする。この日3月25日にマリアは妊娠、12月25日に出産。
◆同時に、3月20日~4月23日(春分のころ)の復活祭の前の聖金曜日が、キリスト受難の日である。なかでも、受胎告知(春分)と聖金曜日(受難)が重なる年は、特に盛大に祝われる。
つまり、春分もまた、死と誕生が一点で交差する季節なのである。
次に受胎告知と聖金曜日が重なる年は、2016年。
3月20日にキリストがエルサレム入場。3月24日最後の晩餐。そして、3月25日に受難(死)。
同時に、その日に、大天使降臨・聖処女マリアに受胎告知する日となる。
永遠と、誕生と死と再誕を繰りかえす。
バッハは、これらのことを踏まえた上で、マタイ受難曲には、受難の聖金曜日の祝詞・讃美歌《血潮したたる》のメロディのコラールを5回盛り込み、さらに、キリスト誕生のクリスマスオラトリオにも、1度、同じメロディのコラールを盛り込んだ。
このコラールのメロディは、イエスの全人生に貫かれる象徴的なテーマ音楽に違いない。
偉大なるかなBach。
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私的添付その2
Kodály Zoltán:天使と羊飼い / Angyalok és pásztorok
The Angels and the Shepherds